アルマ望遠鏡が見た宇宙

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著者：平松正顕、渡部潤一監修
発売日：2015年7月25日
価格：1,540円(税込)

判型：A5判
ページ数：143P
ISBN：978-4-7966-9898-6

ハッブルでは見られない
驚異の天体画像！

日本をはじめ世界が結集！
「宇宙に一番近い」望遠鏡!!【視力6000】

アルマ、それは我々の世界観を変えていく望遠鏡――

2014年10月、アルマ望遠鏡の関係者は、1枚の画像を見て口々に驚きの声を上げました。
「これはCGではないのか？
アルマは本当にこんな画像を撮ったのか？」
「これがアルマ望遠鏡の本気なのか！」
そこに写っていたのは、アルマがとらえた「惑星誕生の現場」でした。
理論上は予想されていたものの、誰も実際に見たことがなかった宇宙の新たな姿を、アルマは見事に描きだしたのです。

アルマ望遠鏡は、南米・チリの標高5000メートルのアタカマ砂漠に建設された、世界最大級の巨大電波望遠鏡です。パラボラアンテナ66台を組み合わせることで、ハッブル望遠鏡の10倍、人間でいえば「視力6000」に相当する驚異の視力を誇ります。
日本を中心とする東アジアと北米、ヨーロッパ諸国などの国際共同プロジェクトとして建設されたアルマは、2013年に開所式を迎え、いよいよ「本気の観測」を開始しているのです。

アルマが挑むのは「銀河の誕生の謎」「惑星系の誕生の謎」そして「生命の誕生の謎」など。それは、私たちが宇宙の中でどのように生まれてきたのか、私たちのルーツを探る旅路でもあります。

チリの公用語・スペイン語で「心、たましい」を意味する言葉を冠せられた電波望遠鏡「アルマ」のすべてを、本書で紹介します。

アルマが撮影した美しくて不思議な宇宙の画像の数々。アタカマの自然と動物。アルマで働く国際色豊かな人々。アルマと音楽の結びつき。国立天文台の全面協力による「公式本」。オールカラー143ページ。

我々のルーツを宇宙に探る旅が、いま始まる――

【詳しい内容】
●星同士を結ばない不思議な「インカの星座」をアルマが見る！
●見開き50ページで一挙25点公開！アルマ珠玉の画像コレクション
～ハッブルでも見えない新しい宇宙の姿がここにある～
●標高5000メートルで名曲「ALMA」を熱唱した
ロックバンドACIDMAN・大木伸夫氏と国立天文台副台長・渡部潤一氏の
異色対談「天文学は芸術だ」
●アルマ望遠鏡のデータを耳で聴く
「ALMA MUSIC BOX」～死にゆく星の旋律
●ちびっこにもわかるよ！「おしえて！アルマレンジャー」
●徹底解説！アルマ望遠鏡の構造としくみ
～日本製・アメリカ製・ヨーロッパ製の「アンテナ総選挙」～
●アンデスの風に吹かれて　～アタカマの自然と動物～
●構想から30年「ALMA誕生ものがたり」
●アルマのスタッフ11人に聞く「アルマって、何ですか？」
●アルマを楽しむための特別授業
「さまざまな波長で観る宇宙」「未解決の宇宙の謎」
●チリ観測所・長谷川所長インタビュー
「国際共同プロジェクト・ALMAの意義」

平松正顕(ひらまつまさあき) プロフィール

岡山県生まれ。博士（理学／東京大学）。2015年現在、国立天文台チリ観測所助教。同天文台天文情報センター広報室長。専門は電波天文学、星形成、天文学広報。

渡部潤一(わたなべじゅんいち) プロフィール

自然科学研究機構国立天分台副台長、教授
総合研究大学院大学物理化学研究科天文科学専攻教授
1960年、福島県会津若松市生まれ。東京大学理学部天文学科卒。太陽系の中の小さな天体（彗星、小惑星、流星など）の観測的研究を行う。2006年には惑星定義委員として、準惑星という新しいカテゴリーを作成し、冥王星をその座に据える原案を作った。天文学の広報普及活動にも尽力。
著書：『面白いほど宇宙がわかる15の言の葉』（小学館）、『夜空からはじまる天文学入門』（化学同人）、『新書で入門新しい太陽系』（新潮社）ほか多数。