“浪速の春団治”川藤幸三の破天荒人生
“怪物”松坂大輔が放った代打タイムリー
“現役代打王”大道典嘉、ベンチ裏の嘔吐
最低保障年俸でも腐らず、意地の一振りにプロ野球人生を懸けた男。プロ生活17年の代打稼業で、ついに世界記録を樹立した男。出場機会が「あるか、ないか」わからない状況下で誰よりも早く球場入りをする男。巨人V9黄金期にひっそりと咲いた「代打男」。すべてはプロ野球界で「生き残るため」──バット一本、一打席に人生を懸ける、そんな男たちの執念と意地、そして飽くなき挑戦の物語。
※本書は書き下ろし文庫です。
目次
- 第1章 代打男の野球人生
“球界の七不思議”と言われた代打人生 春団治・川藤幸三の「一打席入魂」 文・織田淳太郎
代打ホームランの世界記録はこうして生まれた “諦観の人”高井保弘 文・織田淳太郎
現役代打本塁打キングの「打席後の嘔吐」 野武士・大道典嘉の知られざるベンチ裏 文・美山和也
捕手と戦った中日の切り札 愛甲猛が語る「10人目の野手」 文・小川隆行
広島を支えた二人の切り札 左右の両輪・町田公二郎と浅井樹 文・田沢健一郎
巨人V9を決めた「フォア・ザ・チーム」 役割に徹した萩原康弘 文・小川隆行
通算本塁打177本、山あり谷あり代打人生 二軍最多本塁打男・斉藤浩行 文・久保田龍雄
可能性に懸け、看板を捨てた男 山本功児「代打職&巨人との別れ」 文・所沢誠二
代打安打の日本記録保持者 日本一の代打・宮川孝雄 文・織田淳太郎
第2章 そのとき代打が告げられた!
「伝説の10・19」名捕手の執念の一打 梨田昌孝の現役最終打席 文・佐野正幸
史上初の“五冠本塁打” 北川博敏、代打逆転満塁サヨナラ優勝決定ホームラン 文・佐野正幸
オールスターで実現した「ピッチャー・イチロー」 “代打・高津臣吾事件”五者五様の人間ドラマ 文・松下茂典
グリーンスタジアムに登場した「まさかのピンチヒッター」 西武が送った「代打・松坂大輔」 文・場野守泰
第3章 高校野球と代走男
甲子園史上最高の“エンターテイナー” 「しゃあーっ!」と叫んだ薩摩男児・今吉晃一 文・中村 計
代走盗塁記録日本一の韋駄天 藤瀬史朗の「117個の盗塁と4本塁打」 文・佐野正幸