かつて西川口は、風俗産業の魔城だった。JR京浜東北線の駅のホームから西口を眺めると、極彩色の看板が毒花のようにまたたき、刺激的な店名が百花繚乱に渦巻いていた。
駅出口の目の前に風俗ビルが密集し、料金の安さと女のコのレベルは他地域を完全に圧倒。なによりNK流=西川口流と呼ばれたピンクサロン(ピンサロ)での本番サービス伝説を聞きつけ、遠く離れた地方からマイクロバスで客が押し寄せるまでの狂乱が、埼玉県南部の一都市にわき上がったのである。
今からちょうど10年前、2000年代初頭の出来事だった。しかし今、西川口にかつての熱気はない。雑居ビルから風俗店が一掃され、テナントが埋まらないまま無人の寒々しい姿をさらしている。
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