田中角栄を動かした策士
ニクソンと毛沢東を繋いだ男
馬賊王の昭和裏面史！
「彼（白朗）はキッシンジャーに招請され、パスポートなしで厚木の米軍基地から飛び立った！」
いまから半世紀前、米国、そして日本が中国と国交を樹立していく世界史の大きな転換の節目に、日本人馬賊王が介在していた。戦前、満州（中国東北部）を舞台に日本人馬賊王として活躍していた小日向白朗（こひなた はくろう）である。中国名は「尚旭東（シャン シェイトン）」といい、中国民衆からは伝説の英雄「小白竜（シャオ パイロン）」と呼ばれ、「中国全土の総頭目」にまで上り詰め、「アジアのロレンス」とも称された。
そんな馬賊王が当時、中華人民共和国の毛沢東と中華民国（台湾）の蒋介石の双方にルートをもち、暗躍していたことを知り、私は驚いた。小日向白朗とはいったい何者なのか。昭和の裏面史でどのような人間模様が繰り広げられていたのだろうか。できるだけ探ってみたくなった。
（「はじめに」より）
戦前、中国全土を押さえて馬賊王と呼ばれ、一方、日本軍の工作員でもあった小日向白朗。「アジアのロレンス」とも称され、小説にもなり、一躍ヒーローになった。しかし、その戦後の姿はほとんど明らかになっていない。戦後、彼は、児玉誉士夫も恐れる政界の黒幕となっていた。さらに米中、日中の国交正常化では、自らシナリオを描き実現させた。アジア主義を掲げ、世界平和を求めた彼の一生と足跡を長年追い続けてきたジャーナリストが描く。戦後政治の舞台裏で生きた男の一生だ。
日中国交正常化から50年。戦前、中国で馬賊王と呼ばれた男・小日向白朗。戦後、日中・日米・米中を股にかけ、アメリカへは厚木基地からパスポートなしに飛び立ち、ニクソンやキッシンジャーと交渉し、その足で中国の蒋介石と面会するなど、日中国交正常化の裏で暗躍しました。しかし、映画にもなった戦前の姿に比べ、戦後の暗躍ぶりは、現在までほとんど明らかになっていません。本書はその暗躍ぶりと壮大なスケールの人生を描き出す大作です。
【あわせ買い時の配送について】
予約商品と他商品を同時にお求めの場合、最も発売日の遅い商品に合わせての一括配送となります。
ご注意ください。別々の配送をご希望の場合は、お手数をおかけしますが、それぞれ個別にお買い求めください。
