WEBだけの本誌編集日誌
2005年11月号
とびっきりおいしいものは田舎にあり! ということで、料理研究家の宮内祥子さんと一緒に信州に行ってきました。料理教室を主催している宮内さんは、なにしろ鋭い舌の持ち主。ひと味で、料理の素材や製法を言い当ててしまうほどなのです。宮内さんご推薦の食材は全国各地にあるのですが、そのいくつかが信州にありました。 上田市にある「青山養鶏場」の卵は、硬い殻を割ると色鮮やかな黄身とぷりっとした白身が現れます。しょう油をかけず、そのまま生でツルリといただくと、くさみもなく、濃厚で複雑なお味。なんともうまい!

以前、信州のあるそば屋でこの卵を食べた宮内さんはあまりのおいしさに、すぐに養鶏場を訪ねたといいます。青山さんの鶏たちはおっとりしていて、毛艶がよく、養鶏場独特の臭いがないことにまず驚いたそう。そして鶏たちの食べている餌にもびっくり。アガリクス、ゴマ、霊芝、クロレラや31種類にも及ぶ漢方薬……。いかにも元気になりそうなものばかり。これらを季節や気候によって調合し、ゆっくり時間をかけて手で混ぜていくのだそうです。

ほかにも熟成を存分に楽しめる本格派のチーズ、塩にこだわる料理人が幻の塩と呼ぶ山間の塩などなど、おもしろい食材を紹介します。 おいしいものがたくさんのこのシーズン。読者のみなさんも、安全でおいしい食べ物を探しにぜひ田舎を訪れてみてはいかがでしょう。産地ならではの食材に出会えるはずです。
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