 |
|
地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第30回)
任天堂相談役が京都大学病院に70億円を寄附(2月21日)
「金持ちはたいがいケチである」と言う人間はたいてい貧しい。
トランプと花札を作っていた小さな会社を、「ファミコン」というオモチャの発明で世界でも名だたる企業に成長させた任天堂の山内溥氏(78)。現在は一線を退いて相談役という肩書だが、決して順風満帆な人生だったわけではない
。
祖父から会社を弱冠22歳で継がされた山内氏は、従業員に見放されたり、他の事業(タクシー会社やホテル経営)に手を出して失敗したりして、幾度かの倒産の危機もあったそうだ。しかし1970年代終わりには「ゲーム&ウオッチ」、そして1983年には「ファミコン」を開発し、現在のエンターテインメント産業の基盤を生み出した。もちろんシアトル・マリナーズのオーナー。任天堂ならぬ「NINTENDO」は世界でもっとも知られる日本企業のひとつといっても過言ではない。
そんな山内氏。このたび京都大学医学部付属病院に対して、自らの資産、70億円を寄附した。なんでも地上8階、地下1階建ての新病棟の建設費とのこと。「大学病院の使命にふさわしい病棟を建設してほしい」これが山内氏の願いだそうだ。
想像を絶する資産を保有しているということは推測するまでもないことだが、建設費の全額、70億円も寄附してしまったら、もしかすると山内氏はほとんどスッカラカンになってしまったのではないか?そういう人生設計か?相続する予定の肉親の気持ちを鑑みながら、ちょっと調べてみた。
2005年6月の「フォーブス」に掲載されている日本の億万長者のリストをみると、トップはサントリーの佐治会長。総資産58億ドルで世界77位。そして肝心の山内氏は日本の18位、世界では366位で総資産18億ドル。数字に弱い人のために、18億ドルに現在の為替レート「1ドル=118円」をかけ算してみると、ドン!山内氏の総資産は、日本円でなんと2124億円。つまり病院建設に70億円寄附したところで、山内氏の資産が空になるようなことはなかった。わかりづらいので庶民感覚に話をすり替えれば、サイフの中身は2124円。困っている医者を見つけたので70円あげました、ということ。山内氏は昨年、取締役退任の際、慰労金12億3600万円を、「社業に使ってほしい」と受け取りを辞退したという話もある。「いいよ、オレ、2000円持ってるから、12円はみんなで使って」……そういうことだ。
さて、賢明な読者の皆さんは、そんなギミックにはダマされないだろうが、結局いくらたくさんの資産があるからといっても、なかなかこれだけの寄附行為はできないということだ。「投資」は増やすことを目的に行うが、「寄附」は減るだけ。だからこそ、自分の資産を、世の中のために役立てたい!と潔く寄附を行う山内氏は、立派なお金持ちなのである。しかしだからといって寄附をしないお金持ちを立派じゃない、と責め立ててはいけない。彼らは今日、寄附してくれなくても、明日してくれるかもしれないのだから。
|
|
|
|
地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第29回)
29日から中国で春節スタート(1月24日)
17日いきなりの強制調査、23日スケジュール前倒しで“想定外”の逮捕と、怒濤の一週間が過ぎ去った。東京地検特捜部は一年も前から準備していたというが、その間、よく情報が漏れなかったものだ。元関係者に事情を聞いたりしていたのだから、なかにはちょっとぐらい漏らす奴がいても不思議ではないが、結果的にライブドアは不意打ちを喰らった形になっているので、ちゃんとは漏れていなかったのだろう。もしくは甘く見すぎていたか。特捜部の仕事に感心するばかりだ。
で、「漏らす、漏らさない」といえば、お隣中国も「漏らす、漏らさない」で大変なことになっている。(www.cnn.co.jp)中国は今月29日から春節(旧正月)を迎えるが、それに合わせた帰省ラッシュがハンパない。都市部から故郷へ帰省する人の数、なんと約1億2000万人。日本全人口の大移動と同じ規模で帰省が行われているのだ。スケールが大きすぎてイメージできないが、それぐらいの大移動となるとどういう弊害が起こるかといえば、まず列車はギュウギュウ状態でまったく身動きがとれない。なかには立ったまま動けずに24時間なんてことになる人もいるそうだ。そしてそんな状況なので、当然、列車内でトイレまで移動するなんてことは不可能なことで、長時間の乗車、トイレには行けず……、困った中国の帰省客らがとった行動は、事前に「大人用おむつ」を装着することだったのだ。
このニュースを伝えた中国国営メディアによると、南部のあるスーパーでは、帰省ラッシュに合わせて、「大人用おむつ」の売上げが一気に50%もアップしたとのこと。そしてそのメディアは、「おむつ」をつけて乗車する国民を「恥」とする識者の声を掲載しているというが、ちょっと待ってほしい。「おむつ」をつけているのは用心深く賢明な国民なのではないだろうか?事態が差し迫って、「漏れて」しまったときこそ「恥」であり、格好は悪いが「おむつ」を装着して、あらかじめリスクマネージメントに徹した乗客は「おつむ」がいいのである。「おむつ」を装着している人を、安易に責めてはいけない。責めるべきは交通機関。本数を増やすか、線路を増やすか、はたまたトイレ付き車輌を増やすか、早急に手を打たないと、北京オリンピックはもうすぐ。外国からの観光客は、なかなか「おむつ」はつけてくれない。
|
|
|
|
地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第28回)
アンデスのクリスマス(12月22日)
青色LEDのおかげで明らかに以前より華やかになったクリスマス。どこの街に行っても無数のLEDがピッカピッカ輝いていて、クリスマスムードをこれでもかと過剰に演出している。ちなみに六本木ヒルズけやき坂のイルミネーションだけで、LEDは37万球とのこと。青色LEDを発明した人は、やっぱりもっともらわないと割に合わなかったのかもしれない。
さて、キリスト教文化圏でもないのに、これほどまでクリスマスが好きな日本という国も諸外国から見れば珍妙に映るかもしれないが、世界各地のクリスマスを見渡すと、おかしなことになっているところがほかにもある。例えば、南米のペルー。カトリック教徒の多いペルーだけあって、首都リマを始めとする大都市では、普通にクリスマスを祝っているそうだが、おかしなことになっているのがアンデス地方。クスコでは「サントゥランティクイ」というクリスマス市が年に一度だけ開かれているが、標高の高い山間部、チチカカ湖畔の村では、クリスマスの日に激しく殴り合う「ケンカ祭り」が開催されるそうだ。日本のケンカ神輿のノリではなく、あくまでも一対一のサシで殴り合いの勝負。相手が倒れるまで徹底的にやり合う。そしてそのケンカを見守る村人(出番待ち?)は、まるで新手の覆面レスラーのように、アンデス特有のカラフルなデザインの毛糸のマスクをかぶっている。見るからにちょっとおかしい。
アンデスに住み、現地の文化、風習を日本に紹介しているフォトエッセイストの鈴木智子さんによると、ペルーの人たちはとにかく祭りが好きなんだそうだ。標高4800メートルの高地で三日三晩踊り続ける祭りや、石を投げ合い血みどろになる「石投げ祭り」、ハサミを鳴らしながら踊る「ハサミ祭り」、「黒いキリストの祭り」、「集団結婚祭り」など。さすがはインカ帝国、マチュピチュ、ナスカの地上絵を擁するアンデスだけあって、神秘っぷりは半端ではない。
しかし「へぇ?」と今一度日本を振り返ってみると、日本だって各地で珍祭奇祭は数多く存在している。はだか祭りだけで全国でどれだけ催されていることか。都会はLEDを身にまとってはいるが、日本の祭りも捨てたもんじゃない。ここはぜひペルーに負けないクリスマスの珍祭を企画して……。
|
|
|
|
地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第27回)
今年の流行語大賞は?(11月23日)
年末恒例の流行語大賞(現代用語の基礎知識選 ユーキャン新語・流行語大賞)の候補となる言葉60が発表された。http://www.jiyu.co.jp/singo/
流行語といってもそれは様々で、その年に流行った商品名から、若者の間で自然発生的に広がった言葉、企業CMのコピー、スポーツ選手や政治家が発した台詞といろいろある。昨今の例を挙げると、昨年はオリンピックの影響が大きく、大賞は北島康介の「チョー気持ちいい」。勝利したあとのインタビュー第一声で発した台詞だが、いかにも現代の若者らしいライトで趣のないものだった。その前の年、2003年は野中広務の「毒まんじゅう」、テツandトモの「なんでだろう〜」、北川正恭の「マニフェスト」のトリプル受賞、2002年は漂流アザラシで話題になった「タマちゃん」と「W杯」で、2001年は第一次小泉ブームの中、小泉首相が発した「米百俵」「聖域なき改革」など6つの言葉が大賞を受賞した。それ以前の大賞を遡ると、2000年が「おっはー」「IT革命」、1999年が「ブッチホン」「リベンジ」「雑草魂」、1998年が「ハマの大魔神」「だっちゅーの」、1997年が「失楽園(する)」となっている。大賞を受賞したとはいえ、すでに死語となっているもの、もしくは名称としてよく見たが自分では使わない、という言葉もあるが、逆にいえばその年の世相を反映しており、「懐かしい」と感じさせてくれるのもこの賞の特性なのであろう。 ……と前置きが長くなったが、12月1日の発表を前にして、大胆にも独断と偏見で今年、2005年の大賞を予想してみよう。
まず最有力はホリエモン関連。ライブドアによるニッポン放送買収騒動絡みで、「敵対的買収」「想定内(外)」あたりが上位に入ることは確実「ホリエモン」という名称自体が受賞する可能性も高い。(ホリエモン関連だと昨年「新規参入」がトップテンに入っている)
そしてホリエモン以外では、政治絡みで「郵政民営化」「刺客」あたりも大賞としての資格があるといっていいだろう。小泉首相はいったい今年何回「郵政民営化」と叫んだのだろうか?「ユーセーミンエーカ」、そろそろカタカナにしてもいい。穴としてはレイザーラモンHGの「フォーー!」、または「ハイ×5♪あるある探検隊♪」。「フォーー!」は年配層へのウケが悪いのと、あるある探検隊の場合は、コンビ名の「レギュラー」がいまひとつレギュラーを獲得できなかったというハンデがあるので、お笑いはよほどのことがない限りこないだろう……、と発表までの一週間弱、飲みの席、言葉数の少なくなったご家庭で、ぜひトークのネタとして予想を展開してみてはいかがだろうか?そこそこ盛り上がるかもしれない。
|
|
|
|
地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第26回)
この冬、注目のスポット?ドン・キホーテ(10月24日)
昨年末の放火事件で閉店を余儀なくされていたディスカウントショップ、ドン・キホーテの環八世田谷店が9月21日に営業を再開した。そこで全国のドンキファンのために、営業再開を祝してドンキニュース。
全国展開を続けるドンキだが、その特徴といえば「都市型・深夜営業」に尽きる。同様の品揃えのディスカウントショップは数あれど、大都会のど真ん中で、それも朝方まで営業(中には24時間営業も)しているようなお店はドンキ以外にはない。都会の深夜3時にコンビニでは売っていないようなもの、例えば、家電や家具、ブランド品をサクッと買えるというような状況は、便利を通り越して異様な状況ともいえるが、果たしてそのような店が営業している国が、世界のどこかにあるだろうか?先進国であってもコンビニもなく、深夜の飲食にさえ困るような国は多々ある。そして日本ではそのような状況に馴れ過ぎて、そのありがたみさえ忘れているのかもしれない。
前置きが長くなったが、ドンキの新たな展開に注目しよう。今年3月に大阪、道頓堀のドンキに登場した観覧車。なぜ街中に観覧車?とも思えたが楕円形という特殊な形と、夜も乗れる(現在は深夜0時まで)という特殊性で人気を博している。そしてその実績からか、今度は六本木店の屋上に、なにやら不思議なものが建設され始めた。それはまるでビルの屋上についたカブトの角のようにも見えたが、その角こそがスノーボードなどでお馴染みの「ハーフパイプ」を模したスリルライド。スイスの遊戯施設メーカー、インタミン社のもので、12人乗りのボードが全長52メートルのU字型の走路を反復走行するとのこと。日本初お目見えだそうだが、なぜ六本木の真ん中でスリルライドに乗らなければならないのか?いや、あったら乗ってしまう。乗ってしまうに違いない。ともかくドンキの愉快な疑問がまたひとつ増えたというわけだが、実は騒音問題から、近隣住民、地元商店街が反対の姿勢を示しているそうだ。スリルライドだけに今後の動向にドキドキしながら注目。予定だと営業開始は12月。うまくいけばクリスマスシーズンの話題のスポットになることは間違いない。
そして六本木店といえば、もうひとつ都市伝説的に囁かれているのが「VIPルーム」の存在。六本木店と歌舞伎町店にはVIPルームがあって、セレブな有名人、芸能人はその部屋からカメラで買い物ができるというもの。嘘か真か真偽のほどはわからないが、K姉妹やアユが利用しているとか。セレブを自称するあなた、ぜひドンキに行って「VIPルーム」を要求してみてはどうだろうか。そしてぜひその結果を宝島まで報告していただきたい。
|
|
|
|
地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第25回)
P2PのWinMXがついに閉鎖へ(9月24日)
1999年のNAPSTARの出現によって世界中に広まったP2P。技術としては正しい使い道の可能性を孕みながらも、実際は著作権を無視した楽曲(商品)の無料交換の場として広く認知され、その存在の是非が問われたのも今となっては懐かしい話。その後NAPSTARは一旦閉鎖し、合法的な道を歩んだわけだが、その後を追うように台頭したのがWinMX。音楽だけでなく動画(映画やDVDコンテンツ)やアプリケーションの交換までもが横行して一世を風靡し、日本でも逮捕者が出て高い注目を集めた。
そんなP2Pの代表格、WinMXが日本時間の22日、ついにその幕を閉じた。現在、公式サーバは停止され、個人で運営されているような小規模のOpenNAPサーバを頼るしかない状況となった。このような状況に至ったのは、6月にアメリカで下った最高裁の判決による。
「著作権を侵害する道具を配布する者は、その道具のユーザーによる著作権侵害行為にも責任があると見なす」
つまり、P2Pのアプリケーションを使用して違法にやり取りが行われた場合、その責任はP2Pのアプリケーションを配布した者にも負わせる、という判決だ。この判決により、アメリカのレコード産業協会(RIAA)は、WinMXやeDonkey、BearShareに運営停止を求める文書を送付し、今回の結末を迎えた模様だ。
確かに著作物のやり取りは犯罪であるが、P2Pにはもっと別の魅力があった。CDショップでは買えないレアトラック、何年も前のラジオやテレビのワンシーン……これらは著作権は侵害しているが、CDが売れなくなった理由には繋がらないし、映画などはP2Pよって観客動員数が減少したという傾向も見られない。そもそも今、CDが売れない根本的な理由はP2Pなのだろうか。売れないソフトに問題がありはしないか?
こういった意見はユーザーの身勝手な言い分であって、著作権という概念は売れる売れないに関係なく、保護されるべきものであるのだから、違法となっても致し方ないのだが、ともかく21世紀初頭を席巻した「P2P」というアンダーグラウンド文化が司法の手によって消滅してしまう、という事実は残る。
ちなみにこの動きとは一切関係ないが、冒頭のNAPSTAR。合法ソフトとしてついに日本にも進出する。大手外資系CDショップ、タワーレコードとタッグを組んで「NAPSTAR JAPAN」を立ち上げ、2006年4月にサービスを開始するそうだ。
|
|
|
|
地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第24回)
シンガポールで開催される「セックス博覧会」(8月22日)
公共の場所で唾を吐くと罰金が科せられる国、シンガポール。タバコのポイ捨てや、公共のトイレで水を流さないなんてことにも罰金が科せられるというほどマナーと道徳に厳しい国なわけだが、そんなシンガポールで、ちょっと信じられないイベントが開催されることが決定した。
今年の11月に開催が決まったそのイベントとは、「セックス博覧会」。えっ! セク博?って、万博が万国を博覧するのだから、セク博はセックスを博覧しちゃうの? っていうか、博覧するってナニするの?……他国の話ではあるものの、そのものズバリのネーミングに興味を引きつけられる人は多いはず。いったいこの「セク博」とはなんなのだろうか?
シンガポールは、同性愛やオーラルセックスを法律で禁止しているような国で、性に対して厳格かつクローズドな姿勢を貫いてきている。しかしインターネットがこれだけ普及した今、国境を越えて流入してくる情報が多すぎて、西欧諸国の文化の影響を強く受けた若い世代が、「もう我慢ならん!」な状況になっているのだという。実際、人気ドラマの『セックス・アンド・ザ・シティ』や『シックス・フィート・アンダー』は、検閲され問題箇所をカットされた上で放映されるようになったそうだ。つまりシンガポールの変換期。規制緩和のひとつが、この「セク博」なのである。
とはいえ、今回の「セク博」で、シンガポールにいきなりエロスの殿堂が出現
するわけではない。性的な表現に関する規制はまだまだ厳しいため、展示物は
すべて政府当局の検査を受けることが義務で、内容も猥褻なものというより、
「セックスを楽しむためにデザインされた家具や大人のオモチャの紹介、コンドー
ムの歴史などの知識が得られる展示」に限られるようだ。
さしずめ、「オモチャショー」ならぬ「大人のオモチャショー」といったとこ
ろか。博覧会と銘打たれたからには、その道に携わっている人、及び専門家、
技術者の方々は、視察をかねてシンガポールへ。
|
|
|
|
地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第23回)
iTMS、8月オープンのウワサは本当?(7月24日)
6月7日に「8月上旬に日本でもiTUNES MUSIC STORE(以下iTMS)のサービスがスタートする」と日経新聞で報道され、いよいよ黒船上陸といわんばかりに、そわそわしてきた音楽業界だが、8月上旬にスタートする…、といわれたまま、アップル社からは正式なリリースは発表されていない。果たして今回の情報は本当なのだろうか?
まず、7月24日現在の情報を整理してみると、
・「アイチューンズ株式会社」が千代田区に設立したことが判明(7/15)
・エイベックス社がiTMSに楽曲を提供することを発表(7/14)
・ソニー・ミュージックエンタテインメント、東芝EMIは、
「交渉はしているが、まだコメントできない」と沈黙(7/18)
要はまだまだ進行中である模様。意外なのは、新たに設立された「アイチューンズ株式会社」が米アップル社直接の子会社ということで、日本のアップル社とは立場的に並列であるという点。これはアップル社独自のシステムで、銀座などで展開している「アップルストア」も米アップル社の子会社だそうだ。もしかすると今回のiTMSオープンに関して、日本のアップル社は「ほとんどノータッチ」なのかもしれない。ほぼ確実にオープンするであろう日本のiTMSだが、問題はいつ開くかということ。8月スタートは日経新聞のみが報じたニュースで、その記事に対し日本のアップル社は、「日米ともに、取材は受けていない」とコメントしており、真偽のほどは定かではない。しかし、アップルはこれまでも新製品、新サービスを、ある日突然発表して業界を驚かせてきただけに、今回もその可能性は捨てきれない。果たして開くのか、開かないのか。どうせここまで待たせているのだから、サービス開始時には最高のコンテンツと最高のサービスを提供してもらいたい。
|
|
|
|
地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第22回)
ドラマで使っているあの曲はナニ?auの「聴かせて検索」(6月22日)
音楽に詳しい友人に鼻歌を歌ってみせて「これなんの曲?」と聞いたことはないだろうか。友達は必至に考えてくれるが、どうしてもわからない。それは友達の知識不足か、はたまた鼻歌の精度が低いのか……。インターネットがどんなに便利になろうとも、「耳にした曲が誰のなんという曲か」という疑問だけには答えられないと思っていた。タイトル、歌詞、アーティストのどれかがわかっていればなんとか検索はできるとしても、メロディだけで「これなんて曲?」という検索は出来っこない。と思っていたら、auの新しいアプリケーションに「聴かせて検索」なるものが登場。携帯に向かって曲を聴かせるだけで、誰のなんという曲かわかってしまうというビックリ検索なのだそうだ。曲の波形データを元に、データベースに検索をかけるという仕組み。果たしてそんなことが出来るのか?IT MEDIA ( http://www.itmedia.co.jp/ )に掲載されたそのアプリケーションの実験によると、携帯に聴かせる音が小さかったり、曲に雑音(台詞なども含む)が多くのっていたりしなければ、マイナーな曲、古い曲でも高い的中率を誇ったそうだ。また同じ曲で別のアーティストによるカヴァーの場合でも、判別できる場合もあるという優れた結果も弾き出していた。データベースに蓄積されている楽曲データは、当初50万曲で、100万曲以上まで順次追加されていくとのこと。そんなに大量な楽曲を、いったい誰が波形化したのか?目に浮かぶのは音楽に詳しかったあの友達の顔……。データベースとかいって、音楽マニアが電話の向こうで常駐しているんじゃないの?実は今回の「聴かせて検索」よりも前に、vodafoneが「MTV Music Finder poweredby SHAZAM」として、gooが携帯向けコンテンツ「あて!?メロ」として、すでにサービスを開始していた。楽曲検索業界は知らないうちに進化しており、携帯電話は友達から音楽の詳しい友達に進化していたというわけだ。不可能だろうと思っていた検索機能が現実に。あの曲もこの曲も携帯をかざせば、なんという曲かわかってしまうという時代。さっそく「検索したい曲」を探さなくてはならないが、……まずもってその曲が思いつかない!次は自分が「検索したくなる楽曲を探してくれるサービス」が必要なのかも。
|
|
|
|
地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第21回)
ベルギーで「ムール貝の謎展」開催中(5月24日)
今年で建国175周年を迎えた国、ベルギー。ビールとチョコとワッフルで有名だが、ベルギーといえばムール貝、という人も少なくない。ムール貝料理はベルギーを代表する料理なんだそうだ。今、ベルギーの首都、ブリュッセルの自然科学博物館では、そのムール貝の神秘に迫る「ムール貝の謎展」が開催されている。(5/4〜6/30)日本では牡蛎がそういわれているように、ムール貝も「R」のつかない月は食べてはいけないとか。その驚異的な繁殖力など、「たかが貝」では収まり切らない謎を持っているんだそうだ。ちなみに日本でもムール貝は多くとられており、宮城、愛知などから食用のものが首都圏の市場に多く出荷され出回っている。値段もそれほど高くないので、パエリヤやブイヤベースにしてお手軽に食べることができる。ただ日本ではムラサキガイと呼ばれることも多く、ムラサキガイと認識している場合はみそ汁や酒蒸しが最適。ネーミング次第でイメージも変わるものだ。さて想像すればするほど魅力的なムール貝ではあるが、実は東京湾にも大量に繁殖している。外洋船舶の航海によって運ばれてきて、そのまま東京湾で繁殖してしまったわけだが、東京湾はヤバい。工場排水などの規制が厳しくなり、昔ほどは汚染が酷くなくなった東京湾ではあるが、船舶の船底に塗ってある塗料の成分、トリブチルスズ化合物(TBT)が環境ホルモンの要因になっているからだ。環境ホルモンがどのような影響を及ぼすかといえば、貝類などのインポセックス(雌の雄性化現象)などが発生し、その貝を食べ続けることで人体への影響も……。環境ホルモンの影響の最たるものは、無知の者がその弊害について騒ぎ過ぎることでもある。まだまだ謎の多い環境ホルモンだけに、大いに関心を持ちつついたずらに騒ぎ立てないことも大切だ。
|
|
|