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地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第20回)


冷凍ソーセージで鼻を骨折(4月19日)

ポカポカ陽気の心地よい日。そんな日は窓を全開にしてドライブしたいもの。しかしボサーッとしていると、思わぬ災難に遭うこともある。イギリス・エセックス州で、窓を全開にしてクルマを運転していた46歳の男性に突然激痛が襲った。反対車線の車の荷が崩れて飛び込んできたのか、もしくは投げ込まれたのか定かではないが、カチンカチンの冷凍ソーセージが飛来し、窓を通り抜け運転手の顔面を直撃。鼻骨骨折に大流血という大怪我を負ったそうだ。ソーセージが持つ驚異のパワー。どんなに安全運転を心がけていても、世の中、ナニが起こるかわからない。同じくイギリス、しめやかにお葬式が執り行われていた教会では、空から30センチ角の物体が次々に落下してきて、建物を破壊してしまったそうだ。その物体は氷塊のようだが、よくよく見ると糞尿だったとのこと。空輸局は通常、そのようなことは起こりえない、としながらも航空機のトイレから流出したものが原因であるという可能性を認めたそうだが、お葬式の参列者はさぞかし「フン慨」したことだろう。その他にも世界各地では、竜巻で巻き上げられたとされる大量の魚の雨、カエルの雨なども降りがち。我々が想像するよりもはるかにバラエティに富んだものが空からは降ってくるらしい。もはや気をつけようといっても気をつけられるものではない。運か?……ウンはイヤだ。ウンだけはなんとしてでも避けたいものだ。

 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第19回)


毎日新聞:都立高校教員50人に懲戒処分(3月24日)

卒業式の「君が代」斉唱時に「起立」をしなかったとして、東京都教育委員会は約50人の都立高校教員に対し、懲戒処分を下す方針を固めた。都教委は一昨年10月に、都立高校の式典での日の丸掲揚、君が代斉唱の実施を通達し、さらに今春の卒業式前からは「生徒への適切な指導」を義務づける職務命令も出していたが、その通達に背いたための懲戒処分である。この問題は昨年の卒業式に大きく取り沙汰された。実際、昨年度は247人の教員が処分され物議を醸したが、そのまま抵抗を続けると減給、停職から退職へ追いやられる可能性や、勤務態度不良という烙印を押され、退職後の再就職試験で不合格になるケースなどがあり、意に反して「起立」する教員も増えたようだ。また、あらかじめ学校側が反発する教員を、受付や会場外の整理係に配置し、難から逃した例もあるとのこと。一方、指導を受けている生徒側はどうしたか。多くの高校では問題は起きなかったようだが、一部ではアクションがあった。中野区の高校では君が代斉唱の際には起立をし、校長の話の際には「全員起立」の声を無視して着席のまま過ごし、この強制的な通達に異を唱えた。また新宿区では答辞で「思想統制」に対する反発を示した生徒代表もいたそうだ。この現代版「踏み絵」、処分を受ける教員数は減ったものの、問題が沈静化することはなく、ますます波紋が大きくなっている。なぜ起立しないのか、なぜ処分されるのか。そもそも誰が言い出したことなのか……。当事者でなくともそれぞれが深く考えなくてはならない問題だ。(「イスのない卒業式」というのはどうだろう?)

 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第18回)


ゴジラ松井のついたギリギリのウソ(2月21日)

日本人メジャーリーガーが増えたため、アメリカ・メジャーリーグのキャンプの模様を伝えるニュースも多くなった。マスコミ各局、各紙の記者は、日々ネタ探しに躍起になっていることが容易に想像できるが、あのゴジラこと松井秀喜選手がスペシャルなネタをスポーツ紙(サンスポ)に語った。「今年は1本もタンパに持ち込んでいません。バタバタしていて忘れてしまったのです」「ゴジラ3年目・禁欲キャンプ」と銘打たれた記事によると、松井選手が大好きなアダルトビデオを今年は1本もキャンプに持ち込まなかった、というのだ。過去二回のキャンプでは段ボール箱いっぱいのビデオを持ち込んだそうだが、今年は野球に専念するため、松井選手にとっては禁断の「AV断ち」を実行。その決意をあらわにしたという。そして記事は、「バタバタしていて忘れた」という松井選手のギリギリな言い訳に対し、ご丁寧にも「忘れるはずがない。それほどの決意なのだ」と、わざわざ突っ込み、いや、褒めたたえたのだ。松井選手のアダルトビデオ好きは知る人ぞ知る有名な話で、友人や報道陣は、日本のお土産としてニューヨークに持っていくこともあるそうだが、一般のファンにとっては「ゴジラ、AV好きなんだって!」というのは噂レベルの話。それをこうも事実をおおっぴらにされると、男性目線では、「カッコつけてなくてカッコいいじゃない!」と好感度もアップ。女性目線であっても、まさか「ゴジラ、AV好きだから嫌い!」とは言えないし、これから松井選手がホームランを打てば、「AVパワーでホームランなのね!」なんて優しい気持ちにもなったりするかも?どちらにせよ、そこまで腹を割る男、下ネタ大好き松井秀喜。ますます応援したくなる。

 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第17回)


mixiに入ってない人っている?(1月21日)

昨年、インターネット界をもっとも賑わしたもののひとつが、ソーシャル・ネットワーク・サービス(以下SNS)。ウェブの世界が果てしなく続く無限の宇宙のようなものであるのに比べ、SNSはクローズドのコミュニティ。「友人の招待がないと入会できない」というちょっとした選民意識からか、入会するだけでなく、これまでHPを持ってなかった人までもが抵抗なく日記を公開したりしているようだ。そしてSNSの中でもっとも大きく成長したのが、ご存知mixi。昨年の3月3日に数人のメンバーで始まったものが、11月には20万人を突破。その後も一日2000人ペースで増え続け、ついに1月21日、30万人を突破した。ある意味、無限連鎖(ねずみ)講的だが、金品の授受はないので問題なし。このペースが続けば、2005年11月中旬には100万人を突破する見込み。ちなみに二次関数で表すと「会員数=約2400×(スタートからの月数)の二乗」。この数式があっているかどうかは別として、飛躍的に数字が伸びていっているのは事実だが、mixiを運営している株式会社イー・マーキュリーから、次のようなデータも発表された。1月19日丸一日の利用状況。
・日記数6万7726件
・日記に対するコメント総数32万1269件
・スタートからこれまでに立てられたコミュニティの数7万6455
日記は一日に一回書くはずなので、約4.4人に一人の割合で日記を書き、一つの日記につき、約4.7件のコメントが付くことになる。コミュニティの数は会員数とほぼ同じ。それらを30万人が見て回っているのだから、トラフィックが重くなっているのも頷ける。以前は収益ゼロだったmixiも、最近は広告収入が得られるようになったそうだ。まだまだ赤字らしいが、費用対効果の実績が出てくれば、これまでのバナー広告とは違った展開が望めるであろう。心配なのは無限連鎖式で増える会員。会員数の膨張が続けば、必ず限界が訪れるわけで、そのときは……、一人でいくつもIDを取得し、何役もこなさなくてはならないのかもしれない。

 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第16回)


Eメールによる年賀状についてのアンケート結果(12月17日)

この年末のクソ忙しい時期に、さらに仕事を圧迫させるものといえば「年賀状」。最近は儀礼廃止や経費節減で、年賀状を出さない企業、個人も増えているように思える反面、日本郵政公社(旧郵政事業庁)の発表によれば、平成15年の元旦に配られた年賀状の枚数は24億9000万通で、国民ひとり当たり約20通。その前の年の平成14年と比較すると、3200万通減、1.3%減。平成14年はその前の年から3.9%減だったので、年賀状の減少傾向は思ったほど急速には進んでいない。一方で、増加の一途を辿っていると思われるのがEメールによる年賀状。統計こそ出ていないが、Eメール、携帯メールの急激な普及により、メールによる年賀状(正確には年賀の挨拶メール)も目立っている。特に携帯メールでは、元旦午前0時から一斉にメールが送信されるため、トラフィックのダウンも予測され、各キャリアは事前に「送信を控えるように」というお達しを出しているほどだ。そんなEメールの年賀状は、果たしてアリなのか、ナシなのか? 15日、インターネットのマーケティングを行う会社、パワー・インタラクティブ社がEメール年賀状についてのアンケート調査の結果を発表した。http://www.powerweb.co.jp/有効回答522件(男女比47:53)のアンケートによると、Eメールによる年賀状を「まったく失礼だと思わない」が4人に1人。そして約半数が「あまりそうは思わない」と答え、あわせて約7割の人がEメールの年賀状に対して肯定的であるという結果となっている一方で、それでも8割の人が元旦の朝の年賀状を楽しみだとし、6割強の人が年賀状を日本の慣習として大事にしていきたいと答えた。つまり年賀状はまだまだなくなる気配はなく、Eメールでも容認される、という状況が続くわけだが、そこで注意したいのがBCCによる一斉送信のEメール年賀状。これはあまりに味気ない。Eメールであるが故に、同じ文面でついついまとめて送ってしまいがちだが、果たしてそれになんの意味があるのか。友人知人からのスパムメール?せめて一人一人に気持ちを込めて、近況などを報告しながら送るべきだろう。(写真を添付したりしてもいい)だがそんな手間を想像すれば、印刷した年賀状に宛名ラベルだけ貼ってポストに投函する方がラク、といった本末転倒な結論にもなりかねないが、要は郵便にせよEメールにせよ伝えたいことがないような年賀の挨拶はいらない、ということ。……つまり、年賀状なんてものは本当に、いらないのかもしれない。

 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第15回)


アートメイクでエステティシャン逮捕(11月22日)

入れ墨(タトゥ)をいれた若者が増えている。別に極道やチンピラでなくてもファッションのひとつとして気軽にいれており、普段はスーツを着た新人サラリーマンだが、脱いでみると腕に立派なタトゥが!なんてケースはもはや珍しくない(若い社員を裸にしてみれば一目瞭然)。そういったタトゥへの抵抗感の減少も要因のひとつと考えられるが、ここ数年、女性の間では「アートメイク」なるものが流行中。主に眉毛に入れ墨をいれてメイクの手間を省く、というものだが、22日、京都で客にアートメイクを施したエステティシャン二人が逮捕された。罪状は医師法違反。そう、アートメイクは医療行為にあたり、施術には医師の資格が必要だったのだ。 しかし、インターネットで「アートメイク」を検索してみれば、アートメイクを施すエステサロンはもちろんのこと、アートメイクの技術を教える専門学校、スクールの類がワンサカ。そのどれもが医大ではなく民間なのだから、当然医師免許を取得できるはずがない。エステサロンだって病院ではない。これはいったいどういうことなのだろうか?というわけで調べてみると、アートメイクだけでなく、レーザー脱毛、ピーリング、ピアッシングそして入れ墨までもが医療行為にあたり、医師免許が必要だということだ。 厚生労働省の平成13年11月8日付の通知(医政医発第105号)では、「レーザー光線等を毛根部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為」「針先に色素を付けながら、皮膚の表面に色素を入れる行為」「酸等の化学薬品を皮膚に塗布して表皮剥離を行なう行為」を「医行為」として、医師免許を有しないものが行なえば医師法第17条に違反する。 通知の「針先に色素を付けながら、皮膚の表面に色素を入れる行為」とは、アートメイクのことを指しているわけだが、もちろんタトゥも例外ではない。では、現状の彫り師さんは医師免許を持っているかといえば持っているわけがなく、限りなく100%に近いタトゥが違法行為となるわけだ。しかし「彫り師一斉摘発」なんてこともなく、いわゆるお目こぼし状態。現状、彫り師が本件で捕まった、という話はないと思われる。 つまりどういうことかというと、この通知は「悪質なエステサロン」を摘発するため、というのがお題目。その施術法以外にも契約方法などをめぐるトラブルによる訴えが増えているため、それを見過ごせない厚生労働省からの通知なのだろう。しかしいくらお題目だからといって、真面目な彫り師やエステサロンが、違法行為をしたまま仕事を続ける、というのはいかがなものか?かといって「○○医大入れ墨科」っていうのもなんだが。

 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第14回)


地下鉄駅構内で高速インターネット(10月20日)

公衆無線LANへのアクセスができる場所、俗に「ホットスポット」と呼ばれるポイントが増えている。無線LANカードを搭載したPCやPDAさえあれば、いたるところでインターネットの高速回線に接続することができるので、外回りのビジネスマンにとっては強い味方だ。現在、大手ではNTT系の「HOTS POT」「Mzone」、Yahoo!Japanの「Yahoo!BBモバイル」などが「ホットスポット」を提供している。喫茶店、ファーストフード店、ホテル、オフィスビル、空港などが主なポイントだが、この10月20日からNTT各社は東京メトロ、各駅でのサービスをスタートさせた。まずは「国会議事堂前」「永田町」「大手町」など7駅から。駅構内に目印となるステッカーが貼ってあり、その周辺でサービスを受けることができる。年内には東京メトロ165駅を網羅する予定で、パソコンをゆっくり使用することができるスペースも作られるそうだ。これまでにも京王、東急、京浜急行などでサービスの実績があるので、東京メトロでのサービス実施にそれほど大きな驚きはないが、全駅をカバーするというのは無線LANユーザーには心強い。東京メトロならどこでも=高速インターネット。つなぎたかったら東京メトロ。しかし、地下鉄は本数も多いので待ち時間にメールチェックなんてやっていると、電車はどんどん過ぎ去ってしまう。気をつけなければならない。(いっそ車内にも飛ばしてくれたら!)このサービスの料金は、NTTドコモのMzoneの場合、24時間の日額で515円、月額2100円で使い放題となる。一時的なネット接続にお金がかかるということに納得がいかない人もいるかもしれないが、もしそこ、つまり地下鉄駅構内が自宅だったとしたら?安いかも。というわけで、今月号の宝島も秋の風にのってますます絶好調。知ってる情報から知らない情報まで、現代社会のキーワードを読み解く解説が満載。読み逃し厳禁!

 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第13回)


パリの地下トンネルに秘密の映画館(9月22日)

パリの地下にはローマ帝国時代にできた無数のトンネルが張り巡らされているという。街を建設するための石を切り出してできたトンネルだそうだが、現在は一部を遺骨埋葬所として使用しているだけでその全貌はあまり知られていない。しかしそんなパリの地下トンネルに、8月末、約400平米もの大きさの映画館が発見された。電気の不正使用から発覚したこの映画館は、地上社会ではまったく知られておらず、調査によると5年ほど前から運営されていたようだ。いったい誰が運営していたのか、お客はどういう組織なのか、まったくもってわからないまさに「地下映画館」。ようやくイギリスのBBCが地下社会のメンバーのインタビューに成功し、その目的が明らかになったのだが、インタビューによると、約500人から1000人もいたという地下映画館のメンバーは、美術家、写真家などのアート関係者が多く、映画の他に展覧会や演劇、ダンスなども上演されていたんだそうだ。要は地下に密かに作られていた「秘密基地」。知る人ぞ知る「隠れ家スポット」だったというわけだ。地下への出入りにはマンホールを使用していたというのだから、秘密基地っぷりも徹底している。出入りを許されていた人たちは、今回の発覚により秘密基地を奪われて、さぞかしがっかりしていることであろう。話かわって東京でも地下の動きは活発。「東京ジオサイトプロジェクト」(http://www.geo-site.jp/)という実験的広報プログラムも進行中であることを見ても、「地下」の時代はもうそこまで来ているようだ。地下ブームに潜り遅れないように、日頃からマンホール探索を欠かさないようにしなくては? なんてことをいいつつ今月号の宝島も秘密盛りだくさん。注目のニュース、人物、商品にググッとズームイン。地下活動のお供に宝島、必須アイテムです。

 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第12回)


興味のない相手に「メアド教えて」といわれたら(8月24日)

ひと昔前なら、「電話番号教えてよ」が常套句だったが、今はもっぱら「メアド教えてよ」が定番。しかし電話番号は教えなくてもOK、でもメアドは教えて当たり前という風潮もあるため、中にはメアドを「教えて」といわれて断れない、というセンシティブな問題も生じている。想像してみて欲しい。まったく興味のない相手から、用もないのに毎日毎日しつこく届くメール。そしてそれに仕方なく返信する手間。どうでもいい話、たわいもないやり取りを繰り返すうちに、二人の間にはいつしか友達以上の感情が芽生え……? 悪い話じゃないけれど、メアドさえ教えなければ発展しなかった出会い。メアドを教えたくなかった人にとっては悔やんでも悔やみきれない話だ。そんなトラブルを回避する為のサービスがアメリカでスタートした。「Ppaer Napkin」(http://www.papernapkin.net/)。このサービスのアドレス、****@papernapkin.net を手に入れたら、これ以上コミュニケーションをとりたくない相手に「新しいメアド」といって教えよう。その人がそのアドレスにメールを送ると、冗談まじりの拒否メール、つまり「あなたとはコミュニケーションをとりたくない」というメッセージが相手に届くのだそうだ。面白いサービスだと現在のところ好評のようだが、運営社側の注意事項として、初対面の人にはあまりに失礼なので、渡さない方がいいと忠告している。あくまで、「つけあがってきた人」に渡すのが効果的なんだそうだ。問題は断りたいのに断れないという関係。この拒否メールが送られたあとはいったいどうなるのか?……ますますこじれる予感がしないではないが、とりあえずこのサービスは英語なので日本で流行る心配は今のところなし。といっても心当たりのある人は、そんな拒否メールを受け取らないように日頃から一文字一文字に注意してメールしましょう。

 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第11回)


テネシー州の刑務所から囚人が脱走(7月23日)

塀の向こう側にいる人の奇妙な心理。今月15日、テネシー州ロジャースビルにあるホーキンス郡刑務所で囚人が脱走した。まず最初は二人。彼らは房の鍵がきちんと閉められていなかったことから屋外に脱出。運動場のフェンスに穴を開けて、刑務所の敷地外に脱走した。管理室の制御装置も故障しており、看守はまったく気付かなかったそうだ。あまりにも杜撰な管理体制の問題が露呈したというわけだ。しかし奇妙な心理とはここから。囚人二人は外に逃げた後、近くのスーパーマーケットに行きビールを大量に買い込み再び刑務所に戻ったというのだ。そう、彼らは脱走したかったわけではなく、ただビールが飲みたかっただけというわけ。塀の外で得られる自由よりも、まずは目先のビール。そして二人が買い込んだビールは房の中で仲間とともにあっという間に消費されてしまったのだが、その後どうしたかというと、今度は別の二人の囚人が同様の手口でビールを買いに行き、再び戻ってきたという。仕入れたビールは全部で4ケース。刑務所の中で大宴会が繰り広げられたのだろう。映画「ナチュラル・ボーン・キラーズ」などで見られるように、アメリカの刑務所は囚人が溢れ、管理が行き届いていないという状況が切実にわかる出来事だが、管理が行き届いてないからといって逃げたりはせず、ちゃんと刑務所に戻るという律儀さは、果たして褒められることか。個人的にはちょっとだけ褒めてあげたいけど、凶悪犯が簡単に脱走できる状況はなんとかしてほしい。脱走を思いとどまらせるために、所内でビールを販売してみてはどうだろうか。

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