宝島チャンネル 会社案内&地図 お問い合わせ
宝島社発行メールマガジンの登録
検索 書名 著者名 紹介された媒体   詳細検索はこちら


 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第40回)


過剰包装に対する意識を高めるクリスマス(12月23日)

増え続けるイルミネーション。ここぞとばかりに街に繰り出すカップル。ホテルやレストランは一見さんの予約でいっぱい……。見慣れた日本のクリスマスの風景だが、日本のクリスマスが形骸化する一方、中国では斬新で果敢なクリスマス・イベントが催されようとしていた。

中国河南省の酒造・たばこメーカー「吉祥如意烟酒商行」が企画したクリスマス・イヴのデモンストレーションは、お正月の贈答用として人気の高い中国 伝統の蒸留酒「白酒」の過剰包装に対するもの。メーカー側が過剰包装に対する人々の意識を高めようと企画したのは、人間の包装を解く「ヌード・ラン」 であった。
メーカーは一人1万元(約15万円)の報酬で参加者を募り、4日間で1700人が応 募。心身ともに健康な30歳以下の男女という規定で厳正なる身体検査が行われ、284人がランナーとして選ばれていたわけだが、警察にイベントの許可申請を行ったところ、当たり前ながら門前払い。この「ヌード・ラン」は残念な がらお蔵入りとなってしまった。

よりリベラルに成長していこうとしている中国の小さな出来事だが、成功すれば中国のクリスマスの恒例行事になり得たかもしれない。クリスマスといえば 「ヌード・ラン」。果たして日本でなら実現できるのかどうかが気になると ころだが、もっと気になるのは284人のランナー。結局、ほとんどは男性だっ たそうだ。

そんなわけで今月号の宝島。ひと足早く2007年の気になるキーワードを総チェック。常識になる前の必須テーマを年末年始を利用してバッチリマス ターしてください。 都市生活者のバイブル、月刊宝島2月号は好評発売中です!

 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第39回)


ホントにやるの?平壌ロックフェスティバル2007(11月24日)

CDの売り上げは落ちているが、楽曲の有料ダウンロードは上昇中。また単体のコンサートは集客が難しいが、フェスティバルとなると一気に動員が増す。これが日本の音楽ビジネスの現状だ。しかしそのフェスティバルも、今年で10回目を迎えたフジロックフェスティバルを筆頭に年々増え続け、今年は7月から9月にかけて、複数開催日のフェスが全国で10以上も行われ、1日のみ、オールナイトものを含めるとその数は数十にも上った。ここ10年で培われたフェス文化。同時にそれはフェスバブルと称され、今後は淘汰されていくことも予想されている。

そんな日本の事情をふまえつつ、海外に目を向けると興味深いニュースが飛び交っている。北朝鮮の海外向け短波放送「朝鮮の声放送」が、来年2007年5月1日から4日まで、平壌でロックフェスティバルを開催すると発表した。「なに!平壌でロックフェス?」あれだけ西側諸国の文化を否定している北朝鮮がロックに手を出すというのだ。多くの情報は伏せられているが、ロックバンドとして参加するのは登録制のようで、参加に関して、政治的な目的ではない純粋な音楽的な動機なら誰でも歓迎するとしながらも、戦争やセックス、暴力、殺人、麻薬、無政府主義、帝国主義、植民主義、人種間の対立、反社会主義をうたってはならない、ということである。禁止項目が多すぎるのはいかにも北朝鮮的だが、一説には「愛と平和」を唱えたアメリカの「ウッドストック」(1969年)の2007年版を目指しているともいわれている。

このフェスにいったいどんなバンド、ミュージシャンが参加するのかはいっさい明らかにされてはいないが、発表によると現在、19カ国から41のグループが出場登録をしているとのこと。宿敵、アメリカのバンドは参加するのか?隣国、日本のバンドは出るのか?というよりそもそも参加したいバンドがいるのか?と、いろいろと気になるところだが、かの有名なマスゲームとロックの競演は見応えあり?しかし電力の供給が不安定な国だけに、マーシャルのアンプ縦積み等は禁止になり、ロックだけど音量は抑え気味、なんてことを想像してみたり…。拉致、核、麻薬、偽札、食糧難…北朝鮮問題はたくさんあるが、それらをおざなりにしつつロックフェス。開催によって各国との関係が少しでもよくなることを願わずにいられない。

そんなわけで今月号の宝島。今月号も経済、政治からエンターテインメントまで、幅広く最新の情報をピックアップしています。特集は、気になる「よそ様の懐事情」。読んだら頭に血が上る?いえいえ、意外と青くなるかもです!都市生活者のバイブル、『月刊宝島』1月号は好評発売中です!

 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第38回)


どうなるYouTube (10月24日)

ユーザーが好きな動画をアップし、他のユーザーは自由にそれを閲覧することができるYouTube。
好きな動画といっても、誰も他人の子供の運動会を喜んで観るわけではない。人気を呼んだ大きな要因は、テレビや映画という「著作権がフリーでない」映像コンテンツがアップされるからであって、最新のドラマから映画、CM、ミュージックビデオ、そして二度と再放送されないようなハプニングものなどのお宝映像がどんどんアップされ、ユーザーはそれをむさぼるように観まくった。

その結果、月間ユーザー数がアメリカで2000万人以上、日本でも700万人以上と超人気サービスとなり、先日話題になったように、Googleが「16億5000万ドル」という途方もない金額で買収した。著作権的にNGのコンテンツがなければこれほどの人気は集められなかったわけで、人気が出なければこれだけの金額で買収されることもなかったはずだ。

もちろんYouTubeは「著作権で保護されたデータの投稿は望まない」と明言しているし、著作権侵害を指摘された場合は、そのデータを削除している。メジャーになるにつれ、削除されるものが増えてはいるが、YouTubeの責任はそこまででいいのだろうか?著作権の意識について気になるニュースが配信された。

http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20283447,00.htm

著作権侵害を指摘された場合は、そのデータを削除しているYouTubeだが、その著作権侵害について訴訟を起こされた場合(責任を追及された場合)、YouTubeはその責任を「データをアップした者にある」とし、アップした者の情報を提出するというのだ。
それは「違法ユーザーを望まない」と明言してきたのだから当たり前と言えば当たり前だが、そのコンテンツによって絶大な人気を誇り、莫大な利益をあげたのもYouTubeである。ユーザーはそのあたりのことを意識しているのであろうか。

また、ずっと右肩上がりで伸び続けてきたYouTubeのアメリカのユーザー数が、9月の調査で初めて減少したことが明らかになった。同様に日本でも横ばい状態に落ち着いた。著作権で保護されたデータは日々減少している。この人気はいつまで持つのだろうか?

 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第37回)


ウルトラマンはどこの国のもの? (9月24日)

ウルトラマンのキャラクターグッズが中国で販売されている件について、円谷プロダクションが、グッズを製作しているタイの映画製作会社と中国側企業を相手取り裁判を起こした。
「あー、また偽物が中国で作られているのか」と考えてしまいそうだが、実はこの問題、それほど簡単なことではない。というのもこれまでの裁判の結果では、ウルトラマンの日本国外における配給権、著作権、商標などは、タイのチャイヨー・プロダクションにある、という見方の方が正しいからだ。

「えっ、ウルトラマンって日本で作られたものじゃないの?」確かにウルトラマンを作ったのが円谷プロダクションであることは間違いないのだが、1976年、当時の社長、円谷皐氏が、資金援助の見返りとして、タイの映画製作会社、チャイヨー・プロダクションに「ウルトラマン(初期6シリーズ)の日本国外での配給権、制作権、複製権、著作権、商標、広告権、キャラクターの複製権」を譲渡する、という契約をしてしまっていることが問題の根本にある。この契約の有効性については、2003年に日本の最高裁で争われ、円谷プロ側の敗訴。タイの裁判所でも円谷プロが負けているのだが、いったいなぜそれほどまでに巨大な権利を譲ってしまったのか?これについては当時の円谷プロの経営状況、またチャイヨーの社長、ソムポート氏と円谷家との深い関係を知らねばならないのでひと言ではいえないが、当初、極めて友好的であった両社の関係が、現在は泥沼化していることは確かだ。

現在、チャイヨーは独自の新キャラ「ウルトラマン・プレミアム」の新シリーズを中国で放映し始め、タイではウルトラマンのテーマパーク「ウルトラマン博物館」を建設中である。果たしてこの先、ウルトラマンはどちらのものになるのか?できるだけ和解に繋がるように、ここはひとつゾフィーに登場してもらいたいものだ。

というわけで、知っている人はよく知っている、知らない人はまったく知らないウルトラマンの秘密。知ってしまうと見方が大きく変わります。そして今月号の月刊『宝島』にも、あらゆる業界の「秘密」がてんこもり。しっかりチェックして、仕事に、プライベートに大活用しちゃってください!

 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第36回)


視聴回数は1日1億。世界が注目する「YOUTUBE」(8月24日)

素人さんが携帯電話で撮影した意味のない動画から、何年も前にテレビで放映された「あの瞬間」まで、誰もが無料で自由に動画を閲覧することができるサービス、YOUTUBE。今、ネット界ではYOUTUBEがハヤリ過ぎている。
1日平均の視聴ビデオ数は1億を超えるそうだが、その反面、著作権を無視した自由な投稿システムのため、大手メディアは自社のコンテンツの削除要請を次々に出し、実際に観ることができなくなったものも数多くある。 違法?合法?グレーゾーンと呼ぶべきかどうか。
しかしどんなに削除されても、YOUTUBEの人気が衰えるようなことは、まだおこっていない。そんなYOUTUBEにまつわる最新のニュースをいくつか。

・ 東京MXテレビが自社番組を「YOUTUBE」にアップすることを表明。東京の中の地方局、UHFチャンネルの東京MXテレビが、自局の番組「Blog TV」をYOUTUBEに配信することを発表。本来であれば著作権を盾に削除を要請するべきところを、オフィシャルにYOUTUBEを利用してしまおうという取り組みはテレビ番組初。

・ YOUTUBEにビデオ広告が!第一弾はパリス・ヒルトンのデビューアルバム。YOUTUBEに広告がつくことに。第一弾は、現在来日中のパリス・ヒルトンのデビューアルバムのプロモーション。新しい広告形態がスタートする。

・ ソニー・ピクチャーズが、YOUTUBE型動画配信サイトを買収。アメリカの「SONY PICTURES ENTERTAINMENT」が、YOUTUBEと似たシステムを持った動画配信サイト「GROUPER.COM」を6500万ドルで買収したと発表。 今後、コンテンツをPSPやiPodにもダウンロードできるような仕組みを構築するとのこと。

その他にも、「YOUTUBEが、これまでに制作されたすべてのミュージックビデオをYOUTUBEにのせるよう、レコード会社と交渉を進めている」といったニュースもあったりして、今や世界中の一般ユーザー、そして大手企業が、日々、YOUTUBEに注目しているといっても過言ではない。「まだYOUTUBEを知らない」という人がいるのだとしたら、今すぐチェックしておいてください。

というわけで、できる男は、友達に勧められる動画コンテンツののひとつやふたつは常に持っていたいもの。すぐに探しましょう。そして今月号の宝島にも、YOUTUBEに負けず劣らずの最新ニュースが盛りだくさん。ビジネスマンの必読書、月刊『宝島』、今月号も隅から隅までチェックしてください。

 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第35回)


シャープ製端末のバグ。「みられまくっちゃ」で「なおりかける」(7月24日)

特定の文字列を打ち込むとフリーズ(もしくは誤作動)してしまう、そういっ た症状が、ボーダフォンのシャープ製の端末に現れており、ボーダフォンは対象機種の預かり修理を行なう旨を発表した。

今回のその症状とは、ケータイShoin4を搭載している機種で、「みられまくっちゃ」と打ち込み、一括変換する際に起こるフリーズと、ケータイShoin3を搭載している機種で「かぜがなおりかける」と打ち込んで一括変換した際に起こる誤作動。フリーズや再起動によって、蓄積されているデータが消えてしまうということはない模様。また文節を区切って変換すると、症状は現れないそうだ。

プログラムにバグはつきものだが、この「みられまくっちゃ」及び「かぜがなおりかける」という文字列は、ちょっとユニークすぎる。いったい誰が「みられまくっちゃ」と打ち込むのだろうか?考えられるのは『うる星やつら』のラムちゃんか、もしくは九州から山口、島根、広島方面の方言の使用者。いやラムちゃんは「だっちゃ」だから新潟の方言だ、という説もあるが、「みられまくだっちゃ」とは言いそうもないので、「みられまくっちゃ」に関しても、ラムちゃんは入力には手こずることであろう。

一方で「かぜがなおりかける」は、風邪が治りかけている人が一人称で入力する、と考えれば、「風邪が治ってほしくない」というある種呪いのメッセージのようにも取れる。治りかけたら誤作動。じゃあ治るな、ということなのだろうか?ただ、この「かぜがなおりかける」は曰くつきの文字列で、実は2年前にも「かぜがなおる」もしくは「ひょうかがわかれる」という言葉の変換でバグが見つかっている。それはすでに修正されているにもかかわらず、今回の「かぜがなおりかける」の発覚。「なおる」のはOKだが、「なおりかけ」はNGであるということだ。

修理の対象機種は、ボーダフォンのサイトでチェックしていただくとして、対象機種を使用している人は、ひとまず上記の文字列を打ち込み、どうフリーズ するのか、どう誤作動するのかチェックしてみた方がいい。ただ入力中のもの は消えてしまうので、実践する際は気をつけてください。

というわけで、ラムちゃんには「かぜがなおりかけだっちゃ」と入力してもらうことにして、今月号の宝島。あいかわらず最新の注目記事がずらりとラインナップされています。ビジネスマンの必読書、月刊『宝島』、今月号もバッチリ、みられまくっちゃ!

 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第34回)


もっとも使用頻度の高い英単語は?(6月22日)

「もっとも使用頻度の高い英単語はなにか?」受験生が聞き耳を立てそうなラ ンキングがこのたび発表された。 (http://www.cnn.co.jp/science/CNN200606220030.html)

言語学や自然言語処理などの研究に使用するために、文章や話し言葉をデータベース化するプロジェクトが各方面で進んでいるが、イギリスのオックスフォード辞典が21世紀から始めたコーパス(文書、言語のデータベース)で、先日、英単語の使用頻度ランキングが発表された。

それによると、英単語全体でもっとも使用されている単語は、定冠詞の「THE」。2位が「BE」、3位が「TO」と続く。名詞に限っていえば、1位は「TIME」、2位が「PERSON」、3位が「YEAR」、4位が「WAY」、5位が「DAY」だそうだ。いずれも日本語としても馴染み深い単語ばかりなので、残念ながら、普遍性がありすぎて受験の役には立ちそうもない。

となると気になるのは日本語のコーパス。国立国語研究所も今年の3月から現代日本語の「書き言葉コーパス」を5か年計画でスタートさせた。国立国語研究所は昨年、明治、大正の雑誌『太陽』の記事から700万語分を抽出した「太陽コーパス」を10年がかりで完成させているが、今回の「書き言葉コーパス」は、対象を1970年代から現在までに刊行された書籍、新聞・雑誌、法律、公文書、インターネット上の文書とし、1億語以上の世界最高水準の現代語のコーパスとして完成を目指す。果たして現代日本語でもっとも使用頻度の高い言葉はなんという単語なのだろうか?完成が待ち遠しい。(なお、コーパスは使用頻度を調べるために構築されるわけではありません)

さて、話は戻り、オックスフォード辞典のコーパス。世界という意味の「WORLD」は8位、労働をあらわす「WORK」は16位にランクイン。そして戦争、英語でいうところの「WAR」は49位で、平和をあらわす「PEACE」はというと、100位にエントリーできなかったそうだ。平和が戦争を追い抜く時代はいつの日になることか。

 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第33回)


NIKE+iPodの新戦略(5月24日)

今月号のマンスリーヘッドラインで取り上げられているのは、ウォール街で流行っている昼休みの「ジム通い」。彼らは昼食を兼ねた会議、「パワーランチ」とか、朝7時からの「ブレックファスト・ミーティング」とか、これまでもとにかく「勤勉である」ことをアピールしてきたわけだが、最近はもっぱらコレだそう。「じゃあ昼食はどうしてるの?」その謎は本誌を読んでいただくとして、この流行に目を付けたのが……、もはやさすが、という言葉しか思い当たらないが「iPod」である。
「iPod」と「NIKE」が“グローバル”な“コラボレーション”で、音楽とスポーツの融合を果たした。5月23日に発表された新製品は、「NIKEのフットウェアがiPod nanoと通信し究極のランニングとワークアウト・エクスペリエンスを提供するワイヤレスシステムNIKE+iPod Sport Kit」。NIKEのフットウェア(ジョギングシューズ)を「iPod Sport Kit」を使ってiPod nanoに接続すると、時間、距離、消費カロリー、そしてペースといった情報がiPodに保存され、スクリーンに表示。またヘッドフォンを通じてリアルタイムで音声によるフィードバックを聞くことができるとのこと。ジムのバイクに表示されるような事項を、ジョギング中に音声で聞くことができるというシロモノだ。
「使ってみたい……そうだ、走ってみよう」そういう衝動を起こさせるアイテム。すでに走っている人にとっては、自分の努力を他人の声で認めてくれるわけだから励みにもなることだろうし、万歩計的な役割もしてくれるのであれば、高齢者にもうってつけ。いずれにせよ、現代人のちょっとだけカユいところを心地よく掻きむしってくれるキットであることは間違いない。価格もお手頃(29ドル)なので、爆発的なヒットが望めそうである。
iPod(今回はnano)はいつでもどこでも携帯できる……この利点を考えてみれば、他にもいろいろな使い道の可能性は広がる。ワイヤレス受信が可能なのであれば、それこそ電話にしてもいいし、GPSとの組み合わせでナビにもなるであろうし、メールの受信なども可能なのではないだろうか。スポーツはNIKEにお任せして、例えばもっと怠惰な人向けにナニか考えて妄想してみてはいかがだろうか。「iPodが嘘発見機に!」「iPodが油の温度を測る温度計に!」「酔っぱらうとiPodが赤く光る!」……そしてもちろん音楽もたくさん聴ける。iPodの更なる可能性に今後も期待したい。

 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第32回)


現代のわらしべ長者。1個のクリップが……(4月14日)

1本の藁をミカンと交換し、ミカンを反物と交換し……。物々交換を続け、最終的に「田んぼと屋敷」を手に入れたというこの話は日本昔話の「わらしべ長者」。現在、そのわらしべ長者を実践しているという若者がカナダにいる。

26歳の青年、カイル・マクドナルドさんは、昨年7月、インターネット上の物々交換サイトを利用して、なんとか自分の家を持つことができないかと画策。そして赤いクリップをネット上に出品し、現在も物々交換を実践しているという。クリップはボールペンになり、陶器のドアノブになり、キャンプ用のコンロになり、スノーモービル、トラックを経て、なんと今は、アリゾナ州フェニックスにある家に「1年間無償で住める権利」にまで到達したそうだ。最終目標の「持ち家」まであと一歩。実際、映画化の話もあり、その権利料で家も買えてしまいそうだが、マクドナルドさんはあくまで物々交換にこだわって家を手に入れたいと話しているそうだ。
http://news.com.com/2100-1025_3-6061438.html/

しかしマクドナルドさんは決して楽しているわけではない。交換の申し込みがあれば、カナダからどこにでも出向き、自分で交渉を続けている。そして彼のBLOGの文章の上手さ、人柄の良さなどが、今回のプロジェクトの成功の要因のようだ。交換には、実際のモノとモノとの「等価交換」だけではなく、彼の夢、プロジェクトの話題性などといった付加価値も当然加えられ、それに対してサポートしたいと手を差し出してくれる大人達が少なくないということだ。
http://oneredpaperclip.blogspot.com/

ナニかに付加価値を付け、等価以上の交換で利益を得ていく。多くの会社が業務として日常的に実践していることだが、成功させる秘訣は、善意に頼ることではなく、いかに相手がその交換に価値を見出せるかということだ。当然、足下を見てくる者も現れるし、邪魔をする者もいるだろうが、人を欺いたり騙したりしないという真摯な姿勢とベストのチョイスを続ければ夢に到達できる、という実話なのである。

とはいいつつ、ぶっちゃけ「話題性」という付加価値が一人歩きすれば勝ったも同然だ。今回の件も国際的なニュースとして世界に配信されているわけだから、ここまでくれば、あとはもっともいい条件の「家」を選び放題になるのだろう。そう考えるとこのカナダのわらしべ長者。偶然が生んだラッキーなおとぎ話として見るよりも、インターネット社会で起こるべき、戦略的なビジネスケースとして多角的に検証してみた方が役に立つ。……マクドナルドさんが家を選ぶのはプロジェクト1周年の7月12日になる模様だ。

 

地獄小耳ニュース〜本誌には書かれていないはずの小耳情報〜(WEB連載 第31回)


4月1日、インターネットで何かが起こる!(3月23日)

早いもので今年ももう3月末。3月が終われば必然的に4月がやってくるわけだが、4月といえば例のあの日がやってくる。そしてあの日の訪れを、いまかいまかと待ち望んでいる人たちがインターネット上に存在した。

JIAFAという組織はご存じだろうか?
「Japan Internet April Fool Association〜日本インターネット エイプリル・フール協会」という組織で、発足は2001年4月1日。エイプリル・フールに馬鹿なことをするウエブサイトが集まったものだ。今年で6年目となるので、昨日今日設立した適当な組織ではなく、けっこう真面目に活動している。具体的な活動内容は、エイプリル・フールに面白いジョークサイトを作るよう啓蒙し、参加サイトを募集。そしてコンペを開催している。

「エイプリル・フール=嘘つき放題」では能がない。イヤな思いをすることなく、ひっかかっても笑えてバカバカしいものが望ましいわけだが、いったいどんなサイトが登場するのだろうか?参考までに昨年の優秀ページをチェックしてみよう。「2005年ばかオブザイヤー」http://www.aprilfool.jp/list2005.html大賞を受賞した「タクログが流行」は秀逸。ブログの流行をシニカルに扱い、うっかり「へえ、そうなんだ」と唸らせる記事。新人賞は「TSUTAYA」。「TSUTAYA」はもともと大阪の枚方市が発祥地だけに大阪人らしいベタなジョークの連発。「まぐまぐ」と「おのぞみドットコム」は残念ながらデータが残っていなかったが、賞を受賞しているぐらいだからクオリティの高いページを作っていたのだろう。

いずれにせよ、この昨年のラインナップを見てしまったら、今年のエイプリル・フールが待ち遠しくないわけがない。いったいどんなサイトが登場するのか楽しみだ。もちろん自分のブログやサイトをエイプリル・フール仕様にしてもいいわけだが、アイデアがない人のために、JIAFAではアイデアも提供しているとのこと。いまからでも遅くはない。

<<月刊宝島TOPページへ戻る 第21回〜第30回の地獄小耳ニュースはこちら>>
第11回〜第20回の地獄小耳ニュースはこちら>>
第1回〜第10回の地獄小耳ニュースはこちら>>

 |   |   |   |   | 

Copyright (c) TAKARAJIMASHA Inc. All Rights Reserved.