取材前に完成しているニュース原稿
「スポンサーの圧力」なんて大ウソ
総理大臣を取材するのは最も「未熟な記者」
ネット企業が支払う「記事提供料」の額
テレビ局記者として10年、ネット企業のニュース担当として5年。テレビとネット、2つのニュース製作現場を見てきた著者が語るニュースの「つくられ方」。新人記者を総理大臣担当にするテレビの事情、ニュース製作を決してしないネット企業の思惑、そしてネット企業に記事を買い叩かれる新聞社……。ニュースは「真実」を伝えているのか?ニュースの現場の本当の舞台裏。
目次
- はじめに
第一章 記者クラブの真実
記者クラブの一日
「メモ合わせ」に加わる理由
総理を取材するのは最も未熟な記者
総理大臣対「総理番」連合
故郷に錦を飾る「公邸開き」
…ほか
第二章 ニュース番組の舞台裏
新聞と雑誌からネタ探し
取材前に完成している原稿
「なにか一言お願いします」という質問
同じ質問を繰り返す手法
決定的なシーンを撮るために
…ほか
第三章 情報の中身は他人任せのネット企業
「新聞配達少年はやるけれど、新聞社にはならない」
売上3000億円で利益1600億円という世界
ネット企業の共通語「マネタイズ」とは
売上の1割程度が記事への対価
記事提供料を巡る激しい攻防
…ほか
第四章 ネット企業にニュースはつくれない
テレビ局とネット企業は正反対の社風
「若いうちから活躍できる」は本当か
勝者独り占めの人事制度
高い離職率と人を育てない風土
数字と転職予備軍に板挟みの中間管理職
…ほか
第五章 ニュースが消滅する日
「新聞が伝える情報は、なぜタダではないのか」
記者がいなくなった街で起きたこと
インターネットは記者の代わりとなったのか
ニュースに未来はない
あとがき