あらゆるスポーツで
応用可能な古武術の動き
抜く手も見せない神速の抜刀、巨躯の相手をものともせぬ崩し、絶望的に不利な状況から生き残る術を追究してきた古武術は、身体の“常識”的な使い方を覆し、現代スポーツの壁をことごとく破ります。本書は、武術家・甲野善紀の技の数々を写真とイラストで解説し、武術的身体操法に隠された秘密を解き明かします。スポーツの上達をめざす人とともに、日常の動作の効率をよくしたい人にも示唆に富む一冊です。
本書は、2003年8月に小社より刊行した『TJ MOOK 写真と図解 実践! 今すぐできる 古武術で蘇えるカラダ』を、2004年8月に加筆・修正して文庫化した『宝島社文庫 写真と図解 実践! 今すぐできる 古武術で蘇えるカラダ』の新装版です。
目次
- 文庫版刊行にあたって
現代スポーツにおける古武術の可能性 革新的身体操法へのまなざし ――まえがきにかえて 甲野善紀
Part1 対談 養老孟司(解剖学者)×甲野善紀
現代人よ、失われゆく身体を取り戻せ! 身体の“再発見”を目指して
「瞬速」 ~風の如く動く~
瞬時に真横に体を捌き攻撃をいなす 球技で敵をかわす「太刀奪り」
膝を抜いて瞬時に対応する 初動が速くなる「逆手抜飛刀打」
間髪を入れず次の動きをする 力の方向を上手く流してムダなく動く「下二方突」
…ほか
トップが認めた古武術の身体操法――末續慎吾選手
“ナンバ走り”のスプリンター、アジア人初の夢のタイムも間近
「剛力」 ~雪崩の如く制す~
井桁の動きで相手を押し込む うねらず滑らかに力が出る「左籠手留」
鉄塊のような重さを生み出す 競り合いで相手を崩す「浪之下」
力の支点を読ませずに力を出す “センサーモード”の弱みをつく「抱え上げ」
…ほか
困難な状況が精妙な技を育てる
Part2 対談 田上勝俊(二足歩行ロボット開発創始者)×甲野善紀
武術の動きを発想転換のきっかけに! 日本のオリジナリティを追求する
◆自宅でできる古武術の動き
腰・膝への負担を軽くするバランスのいい歩き方
腰痛・膝痛を軽くする一本歯の高下駄で歩く
眠っている体の動きを呼び覚ましてリフレッシュ
…ほか
心身を解き明かす“武の技法” ――あとがきにかえて 甲野善紀