1985年夏、史上最大の航空機事故が起きた
著者が20年かけて追い続けた謎
なぜ、垂直尾翼は突然、崩壊したのか?
渾身のドキュメント、ついに文庫化!
520人の命を奪った日航123便墜落事故…。20年にわたる取材で明らかになる真実。垂直尾翼の突然の損壊・消失という前代未聞の原因。墜落現場が特定できず救出を遅らせた自衛隊。米軍の救助が寸前で中止された事実。相模湾から尾翼の破片をすべて回収することなく、早々と出された事故調の結論などなど。著者が執念をかけて追い続けた渾身の一冊。ボイスレコーダーの分析も入って、ついに文庫化。
※内容は、事故後20年の夏を基点に、事故を振り返って書かれています。
この商品は、2005年06月23日に発売された、書籍『御巣鷹の謎を追う』を一部改題・改訂して、文字部分のみを文庫化したものです。
目次
- はじめに
第一章 墜落現場をめざして
日航機、機影消滅
墜落現場は長野方面
佐久地方めざして
御座山か小倉山か
北相木村現地対策本部
…ほか
第二章 墜落現場確認はなぜ遅れたのか
〔日航123便事故 時系列表〕
軍事的合理主義と秘密主義
航空自衛隊の初動
最初の現場確認は米空軍輸送機
空自入間V107ヘリの正確な計測
…ほか
第三章 米空軍アントヌッチ中尉の証言
一〇年目の真相
「スターズ・アンド・ストライプス」の証言報道
なぜ、手記を書いたのか
過小評価したがる捜索関係者
理解できなかった日本側の対応
…ほか
第四章 ボイスレコーダーの分析
ボイスレコーダーの入手
ボイスレコーダーを明らかにする意味
出発から御巣鷹の尾根まで
迷走する123便
目に浮かぶ操縦室の様子
…ほか
第五章 事故原因の真相究明
事故調査委員会の推定原因説
禍根残した不十分な調査
外的要因説と内的要因説
報告書に対する航空関係者の反応
ボーイング「尾翼部分に問題なし」
…ほか
第六章 事故調査委員会のあり方
イギリスの事故調査委員会
アメリカの国家運輸安全委員会
日本の事故調査委員会
日本の事故調査の問題点
JASの花巻空港事故
…ほか
第七章 遺族の思い
事故原因と捜索の遅れへの疑問
高濱機長夫人・淑子さんの思い
あとがき
文庫のためのあとがき