優勝者には自殺の“権利”が与えられる――。
その真の目的とは
自殺管理法「MAD(Management Act on Death)」が制定され、
自殺は犯罪と定められた日本。
国は、どうしても死にたいという人間を集め、
自殺者選別大会を開催することを決定する――
平成が終わって十年が過ぎようとしていた頃。自殺者が五万人に迫る自殺大国・日本を変えるため、大胆な法律――自殺管理法が施行された。自殺は犯罪とされ、死にたい人間は、国主催の自殺者選別大会で勝ち残った者に与えられる国定自死権利を獲得しなければならない。阿木拓朗は面接を通過して、本選に進もうとしていた。なんとしても死にたいと思い悩む阿木は優勝し、無事自殺できるのか?
※この物語はフィクションです。もし同一の名称があった場合も、実在する人物、団体等とは一切関係ありません。
※本書は書き下ろしです。