シリーズ累計
22万部突破!!
コミカライズも大人気!
竜と悪魔の兄妹は、
巨大な亀と空飛ぶクジラ!?
竜がまだ見ぬ兄と姉に会う計画を立てる一方、母猫は勝手に竜のお見合い相手を探しに旅に出て……。
個性豊かな猫と過保護な竜、そして人間が紡ぐ、やさしく温かいファンタジー。
悪魔先生というのは、母猫の息子であり、魔法学校の地下ダンジョンを治めているグレーターデーモンのことだ。地下ダンジョンはこの魔法学校の大きな特徴の一つであり、名物にもなっている。
「あの子もいい年だから、いい加減に見つけてほしいんだけどねぇー。探す気配すらないんだから!」
母猫から散々聞かされてきた愚痴だが、その気持ちはよく分かった。
アンネロッサも、昔はずいぶん気をもんだものである。
「こればっかりはねぇ。いっくらせっついてもしょうがないとは思ってるんだけど」
「もういっそ、お見合いさせちゃえばいいんじゃないかしら」
「おみあい? あの子を?」
(母猫とアンネロッサのお見合い大作戦)
魔法学校の卒業を控えて進路に迷う少女と、少女を相棒にスカウトすべく熱烈に勧誘する王子。竜は森で子育てに励むが、天才的に脱走が上手い小猫に頭を悩ませる。母猫は、まったくつがいを作る気配のない悪魔と竜を心配し、お見合い相手を探す旅に出てしまい……。個性豊かな猫たちが織りなす、不思議で優しいファンタジー。
あらすじ
魔獣が跋扈する森の奥。
一匹の火吹き竜が、魔法を操る猫たちと暮らしていた。
竜は、この森で猫に育てられたのだ。竜の寿命は永い。
兄弟猫はとっくに眠りに就き、その子猫が育ち、また新たな命が生まれる。
長きにわたり森の猫を守り育てる人間嫌いの竜を、
猫たちは「羽のおじちゃん」と呼び、人間は畏怖と敬意を込めて「猫竜」と呼んだ。
森の猫は大きくなると、縄張りを求めて巣立っていく。
その中には、人間と暮らす猫もいるのだ。
冒険の旅に出た王子と、師匠の黒猫。
孤児院に住むものぐさ少女と、少女に魔法を教える白猫。
冒険者ギルドの看板猫になったのもいる。
そして森では、今日も竜が子猫に狩りを教えている。
これは、猫と竜と人間の、温かくて不思議な物語。