沖縄と歌姫
「安室奈美恵と
初めて出逢った日のことは
今でもはっきりと覚えている。
私は直感的に、この少女から
言い知れぬオーラを感じた」(本書より)
安室奈美恵、MAX、SPEEDを見出した
「沖縄アクターズスクール」創設者の告白
安室奈美恵を発掘し、以降SPEED、DA PUMPといったアーティストを世に出してきた沖縄アクターズスクール校長・マキノ正幸による最後のノンフィクションです。
1990年代の音楽シーンに “沖縄枠”という不文律を生み出し、1998年のNHK紅白歌合戦では、沖縄アクターズスクール出身者を5組も輩出。
J-POP全盛期を彩った張本人が、アーティストたちとの出会いや舞台裏、そして、芸能界から “撤退”した真相を初めて明かします。
また、日本映画の祖といわれるマキノ省三を祖父に、 “早回し”の技術で有名だった映画監督・マキノ雅弘と映画女優・轟夕起子を両親に、さらに俳優の長門裕之と津川雅彦を従兄弟に持つという、絵に描いたような芸能一家に生まれたマキノ正幸氏。
そんな彼の、祖父や父母、従兄弟との知られざる関係、また、渡哲也、勝新太郎、大橋巨泉といった芸能人たちとの交友録も収録されています。
目次
- はじめに
第一章 マキノ家のDNA
・父の「薬物」と「暴力」
・長門裕之と津川雅彦
・母の再婚
・憧れだった祖父・マキノ省三
など
第二章 芸能人との日々
・麻布十番とフェアレディZ
・六本木の会員制クラブ「マックス・ホール」
・写真家・加納典明の芸能人脈
・黒田征太郎と長友啓典との出会い
・母の死と転がり込んだ遺産
・大橋巨泉との競走馬研究
・勝新太郎との即興芝居
・「沖縄」のきっかけは渡哲也
など
第三章 沖縄の歌姫たち
・沖縄アクターズスクール開校
・残った生徒はわずか六人
・アクターズのメソッドの真髄
・デビュー第一号のアーティスト
・尾崎豊の“衝撃”
・秋元康とマキノ正幸の違い
など
第四章 安室奈美恵の真実
・才能への確信
・安室奈美恵と今井絵理子の関係
・「スーパーモンキーズ」としてのスタート
・安室奈美恵「引退」の真相
・SPEEDが駆け抜けた日々
・ダンス・カルチャーを広げた「DA PUMP」
・日本を席巻した沖縄アクターズスクール
・「歌姫」としての黒木メイサ
・早すぎた満島ひかりのデビュー
・「混血」に見出した沖縄の魅力
・芸能界からの「撤退」
など
第五章 祭りのあと
・「マキノ!帰れ!」
・「客寄せパンダ」を求められて
・沖縄アクターズスクールの大阪進出
・自社ビル購入で四億円の借金
など
第六章 どん底に射し込む光に誓って
・私物化された「ドリプラ」
・娘との確執
・ムーンビーチホテルを追われて
・六億円の借金と一家離散
など
第七章 ラストチャンス
・安室奈美恵を凌駕する才能
・マライア・キャリーと「ホイッスル・ボイス」
・人生初めての経験
など