文豪たちのラブレター
芥川龍之介/有島武郎/石川啄木/北原白秋
国木田独歩/倉田百三/小林多喜二/坂口安吾
佐藤春夫/島村抱月/高村光太郎/太宰 治
谷崎潤一郎/中島 敦/夏目漱石/樋口一葉
堀 辰雄/森 鷗外/若山牧水
芥川龍之介が後の妻・文に送ったラブレターの一節は、思わず赤面してしまうくらい恥ずかしく、それでいて恋する心情が伝わってくる「生っぽい」文章です。かの文豪たちも、ラブレターともなると、その人自身のパーソナリティが色濃く反映されてしまうもの。本書は、中島敦、太宰治、谷崎潤一郎、夏目漱石、森鴎外など、あの文豪たちが実際に書いたラブレターを、当時の状況の解説とともに掲載した一冊です。
目次
- はじめに
第一集 君のことを愛しています。——愛する手紙
芥川龍之介からのちの妻、塚本 文へ
樋口一葉から師、半井桃水へ
国木田独歩からのちの妻、佐々城信子へ
坂口安吾から恋人、矢田津世子へ
高村光太郎からのちの妻、長沼智恵子へ
第二集 君のためなら何でもする。——赤裸々な手紙
佐藤春夫からのちの妻、谷崎千代(潤一郎妻)へ
谷崎潤一郎からのちの二番目の妻、古川丁未子、のちの三番目の妻、根津松子へ
若山牧水から片想いの石井貞子、のちの妻、太田喜志子へ
倉田百三から恋人、山本久子(仮名)へ
島村抱月から愛人、松井須磨子へ
第三集 あなたを、好きになれてよかった。——切ない手紙
太宰 治から愛人、太田静子へ
小林多喜二から恋人、田口タキへ
有島武郎から「お仲よし」唐澤秀子、愛人、波多野秋子へ
石川啄木から恋人、菅原芳子へ
北原白秋からのちの妻、福島俊子へ
第四集 お前は、私の妻であればよい。——想う手紙
夏目漱石から妻、夏目鏡子へ
森 鷗外から妻、森志げへ
堀 辰雄からのちの妻、加藤多恵子へ
中島 敦からのちの妻、橋本たかへ
手紙の出典・参考文献一覧