美しい心象写真を交えながら、
日本の村に受け継がれてきた営みと思想から
「自然とは何か」を哲学し、
環境問題の核心に迫る初めての試み!
自然についての思索にかけては日本の第一人者である哲学者・内山節が考える「環境問題」。科学者や環境保護の立場とはまったく違った、里山の生活に根ざした哲学の視点から「環境問題」に切り込む、初めてにして注目の一書!
たいへんにわかりやすい文章に加え、ほぼ半分のページに掲載した秋月岩魚さんの美しい心象風景のカラー写真も心を癒してくれます。
目次
- 第一章 自然の奥行
第二章 神々としての自然
第三章 おのずからの世界
第四章 権現思想
第五章 祈りと自然
終章 自然の美
内山 節(うちやま たかし) プロフィール
哲学者。1950年生まれ。1970年代から東京と群馬県上野村を往復して暮らす。NPO法人・森づくりフォーラム代表理事、立教大学大学院教授、『かがり火』編集長。東北農家の会、九州農家の会などで講師を務める。著書に『怯えの時代』(新潮選書)、『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』(講談社現代新書)、『清浄なる精神』(信濃毎日新聞社)、『往復書簡 思想としての労働』(竹内静子との共著、農文協)、『<創造的である>ということ 上 農の営みから』『同 下 地域の作法から』『共同体の基礎理論』(農文協)など多数。
秋月 岩魚(あきづき いわな) プロフィール
写真家。1947年山形県の朝日連峰の麓で生まれる。1967年から趣味で写真を始め、1978年からフリーランスの写真家となる。フィッシングを中心としたアウトドア関連、アドベンチャーもの、旅ものを志向し、国内はもとより世界各地を取材。コマーシャル、雑誌などで幅広く活躍中。開いた個展は「山釣りの旅」「自然の詩」「釣人心像」「旅の回想」など多数。主要著書には『ブラックバスがメダカを食う』『警告!ますます広がるブラックバス汚染』(半沢裕子との共著、宝島社)、『釣人心像』(日本テレビ放送網)、『イワナ棲む山里 奥只見物語』(足立倫行との共著、世界文化社)などがある。