食い意地の張った“魔物オサキ”を懐に入れて、
古道具屋手代の周吉は江戸・本所深川を駆け巡る。
手代と妖狐コンビの鬼退治!
「周吉、鬼が出たよ、ケケケッ」
「ライトノベル的にキャラが立ち、バディものとしても秀逸」大森望(評論家)。第8回『このミス』大賞から生まれた文庫書き下ろし、江戸人情捕物帖です!本所深川で献上品の売買を行なう、献残屋の手代として働く周吉は、狐の姿をした魔物・オサキに憑かれたオサキモチ。懐にいるオサキに、油揚げをねだられる日々を過ごしていたある日、店の一人娘・お琴が行方知らずに。周吉とオサキは、彼女を捜しに江戸の闇に出て行く――。
※この物語はフィクションです。実在する人物、団体等とは一切関係ありません。
目次
- 一 鬼寺
二 お稲荷さま
三 槍突き
四 泣かされたお琴
五 やり手の手代
六 夜祭り
七 冬庵
八 消えたお琴
九 蜘蛛ノ介の夜歩き
十 ふたりの韋駄天
十一 太夫さま
十二 捕らえられた鬼
終 真相
解説 大森望