きれいな花には謎がある――
幼い頃、臨死体験で見た青から赤に色が変わる花畑。
果たして夢か、現実か。
純平が勤める花屋には、何か秘密がありそうで……。
札幌の小さな花屋「花工房ノンノ」――ノンノはアイヌ語で花――で働く山下純平は、幼い頃に巻き込まれたガス中毒事故で母親を亡くしている。その際、純平が臨死体験で見た景色を、同僚の細井がある動画サイトで実際に見たことがあるという。それは青から赤に変化していく花畑の様子だった。二人はその動画サイトを検索するが、すでに削除されていて――。不思議な花をめぐるミステリー。
※この物語はフィクションです。もし同一の名称があった場合も、実在する人物、団体等とは一切関係ありません。
※本書は書き下ろしです。