撫子(なでしこ)色の金平糖を食べると、
人の記憶が視(み)えてくる――。
金平糖専門店「七ツ堂」の娘・いろりには、
人には言えない不思議なチカラがあった。
食い意地のはった猫のジロとともに、舞いこんでくる
様々な事件を鮮やかに解決していく、大正浪漫ミステリー!
大正時代。日本橋にある金平糖専門店「七ツ堂」の看板娘・いろりには、不思議なチカラがあった。撫子(薄桃)色の金平糖を食べると人の記憶が視え、橙色の金平糖は過去が視えるなど、金平糖の種類によって様々な能力を発揮する。母親の形見をいらないという少女の真意、父親の仇討ちをしたいという同級生、親友の失踪……。チカラを生かし、猫のジロとさまざまな事件に立ち向かう!
※この物語はフィクションです。もし同一の名称があった場合も、実在する人物、団体等とは一切関係ありません。
<初出>第1話 『「このミステリーがすごい!」大賞作家書き下ろしBOOK vol.7』2014年11月、第2話 『「このミステリーがすごい!」大賞作家書き下ろしBOOK vol.8』2015年2月、第3話「礼子の思い」書き下ろし、第4話「絹の行方」書き下ろし、終話 書き下ろし