800年間、製法不明だった
幻の茶碗「曜変天目(ようへんてんもく)」の
謎が解明……
それは連続殺人事件の始まりだった。
人間国宝候補とされる京都の陶芸家・西村世外。その窯元で修行する早瀬町子はある日、世外が作り上げた茶碗「曜変天目」を目撃する。それは人力の及ばない偶然によってしか生成されない幻の器。世外は町子に曜変天目に関して口外を禁じるが、直後に何者かに殺されてしまう。世外はなぜ作り、なぜ隠し、なぜ殺されたのか。町子は美大の先輩で保存科学の専門家・馬酔木を頼り、真相を追う。
※この物語はフィクションです。作中に同一の名称があった場合でも、実在する人物、団体等とは一切関係ありません。
この商品は、2017年07月22日に発売された、書籍『嘘をつく器 死の曜変天目』を改題・加筆修正し、文庫化したものです。