200発 長射程ミサイルに恫喝され
戦わずして奪われる領土!
尖閣占領奪還戦も東シナ海海戦も起こらない。
自衛隊優位論を完全に覆す「戦争のプロ」からの警告
「米国軍事戦略家」が緊急シミュレーション
まったく解決の道が見えない尖閣問題。有事が発生した際、日本は尖閣諸島および沖縄周辺の海域を防衛できるのか?基地問題、オスプレイ問題で迷走する日米同盟。じつは島嶼防衛に対して、戦略はおろか、装備面でも米国海兵隊に依存するしかない現実。ここ数年で中国の軍備はますます充実している。米軍関係者が、「戦争のプロフェッショナル」の観点から、いま最もリスクの高い場所「宮古島」への中国軍上陸シミュレーションなどを踏まえながら、巷にあふれる「自衛隊は中国軍より強い!」論こそ日本の安全保障にとって危険であると説く。真の安全保障を日本人にうながす極めてリアルな尖閣防衛論が遂に登場!!前著『米軍が見た自衛隊の実力』(2009年5月刊)が自衛隊内部でも大きな話題となった米軍関係者の一冊。
目次
- まえがき
序章 戦わずして自衛隊に勝つ中国人民解放軍
「東シナ海海戦」も「尖閣占領奪還戦」も起こらない
長射程ミサイル攻撃なら中国側の損害はゼロ
駄目押しの恫喝としての「日本の離島の一時的占領」
…ほか
第1章 中国「第二砲兵隊」による弾道ミサイル攻撃の脅威
日本列島の全域を射程に収める「東風21型中距離弾道ミサイル」
日本の「弾道ミサイル防衛」に抑止効果はない
「東風21型」を迎え撃つのはわずか36基のPAC-3
第2章 空自が追尾しきれない長距離巡航ミサイル攻撃の脅威
600発以上の「東海10型」「長剣10型」長距離巡航ミサイル
わずか17機の早期警戒用航空機で監視
200発の「飽和攻撃」には400機の空自戦闘機が必要
第3章 中国本土上空から攻撃するミサイル爆撃機の脅威
日本領空への侵入は対艦攻撃くらいしかない
防空識別圏の外からミサイル発射できる超音速爆撃機
航空自衛隊の戦力は完全に枯渇する
第4章 攻撃原潜から発射される長距離巡航ミサイルの脅威
「海上自衛隊は中国海軍より優れている」という俗説
自衛隊員の優秀さを前提に実戦を想定するリスク
予測できない「攻撃原子力潜水艦」からのLACM攻撃
…ほか
第5章 尖閣諸島獲得のための「宮古島占領」
尖閣諸島を確実に手に入れるための宮古島“無血”占領
島嶼奪還に必要な軍事能力は「水陸両用戦」「統合作戦」「緊急展開」
フォークランド戦争から学ぶ島嶼防衛の本質
…ほか
第6章 中国の軍事的恫喝に屈しないために
現状ではどちらを選択しても日本の将来は地獄
長射程ミサイルに対する強力な抑止力とは?
「トマホーク巡航ミサイル」の配備で報復的抑止力を
…ほか
第7章 “国亡戦略”から“国防戦略”へ
国民を危険にさらす“専守防衛”の理念
“引きこもり戦略”か“殴り込み戦略”か“海洋出撃戦略”か
戦史に学ぶ島嶼国家防衛の教訓
…ほか
巻末 中国人民解放軍による宮古島無血占領タイムライン