書籍
なぜ辞書を引かせると子どもは伸びるのか
子どもの「学ぶ力」を育む、辞書引き学習法
目次
- はじめに
第1章 なぜ「勉強」をするのか
辞書引きを始める前に知っておきたいこれだけのこと
・「勉強」することの意味を考える
「勉めて強いる」は本当の勉強か/受験そのものが人生最大の目標になっている現状
・勉強に対するモチベーションをどこに持たせるか
勉強を頑張ることが将来の保証にはならなくなった/学校教育の質は変化している/勉強に対するモチベーションを変えよう
・「勉強」の概念を変えてみよう
「勉強」をやめて「学問」をしよう
・「思い込み」と「自分を信じること」が成長の鍵
自分を客観的に見る力をつけた子どもは強い/「学ぶ」ことは「生きる」こと
第2章 辞書を引く子どもは伸びる
子どもの“知りたい意欲”はこうして引き出す
・国語力はすべての学力の基礎になる
国語教育から学ぶこと
・国語力は「日本人」として生きていく基本の力
言語の四機能/辞書を手がかりにして日本語を吟味する
・子どもの知的好奇心を大切にするのが辞書引き学習法
疑問に思ったら辞書を引く習慣をつける
・辞書を持つこと=常に学ぶ姿勢を持ち続けていること
教科の枠組みにとらわれていては子どもの知性は伸びない
・辞書引きによって身についた力は勉強に限らず、仕事、恋愛、すべての基礎になる
「辞書引き学習法」の二つの側面/一年生からでなければならない理由
様々なことから「真似ぶ」ことが重要/ひらがなが読めれば辞書は引ける!
学習指導要領では辞書を使うのは三年生から/日本語だからこんなに速く辞書が引ける!
・辞書引き学習三つのステップ
①「読める辞書」を与える/②辞書をすぐに使える状態で身近に置いておく/③調べるテーマを与える
・小学四年生までが勝負!
「十歳の壁」/四年生からは「大人」の存在を意識し始める時期
・親が自信と満足感を持って生きること
四年生からの教育で大切なこと
第3章 すべての「辞書」は子どもの教材
効果的な「辞書引き」のテクニックを知る
・国語辞典の使い方
国語辞典ってどんな辞書?/国語辞典ってどういうときに使うもの?
・国語辞典を引いてみよう
「心」という言葉を調べるときは・・・
・漢字辞典の使い方
漢字辞典ってどんな辞書?/漢字辞典ってどういうときに使うもの?
・漢字辞典を引いてみよう
「海」という漢字を調べるときは・・・
・和英辞典の使い方
和英辞典ってどんな辞書?/和英辞典ってどういうときに使うもの?
・和英辞典を引いてみよう
「雨」という言葉を英語にしたいときは・・・
・図鑑の使い方
図鑑ってどんな資料?/図鑑ってどういうときに使うもの?
・図鑑で調べてみよう
「アゲハチョウ」について調べるときは・・・
・地図帳の使い方
地図帳ってどんな資料?/地図帳ってどういうときに使うもの?
・地図帳で調べてみよう
「東京」の場所を探したいときは・・・
第4章 辞書引き学習法、その驚異の実力
子どもを伸ばすために親がしてあげたいこと
・「辞書引き学習法」これを使えば効果抜群!
付箋の使い方/「はてな帳」の使い方/辞書にも「間違い」がある
・電子辞書・パソコンの辞書の活用法
電子辞書は携帯用に最適/電子辞書でローマ字変換に慣れる
・「辞書引き学習法」がもたらしたもの
教え子・O君の事例
第5章 学ぶ楽しさを知った子どもはすごい
辞書引きを通じて子どもに感じてほしいこと
・辞書引きこそが自学への近道
学ぶことの真の意味/型にはめられた教育にうんざりしている子どもたち
学びの面白さを身につけるために
第6章 いざ、辞書を片手に
親子で実践したい辞書引きドリル集
おわりに
深谷 圭助(ふかや けいすけ) プロフィール
1965年、愛知県刈谷市生まれ。名古屋大学大学院博士課程修了。博士(教育学)。刈谷市立亀城小学校勤務時に、1年生に国語辞典を与えて生活のあらゆる場面で辞書を引き、付せんを貼る「辞書引き学習法」を実践。その後、中学教師などを経て2006年から立命館小学校教頭に。2008年に同校校長。ロンドン大学東洋アフリカ研究学院客員研究員を経て、現在、中部大学教授、現代教育学研究所所長、NPO法人こども・ことば研究所理事長。『例解学習国語辞典』(小学館)編集委員代表。著書に『小学校6年生までに必要な語彙力が1冊でしっかり身につく本』(かんき出版)、監修書に『四字熟語大百科』(成美堂出版)など。