放火事件を追う女性シェーパー、
難聴のサーファー、海難事故に遭うヨット操縦士など
湘南の浜辺で交差する6つの物語。
『このミス』大賞出身作家による、「謎」が魅力的な連作短編集。瑞々しい文体はそのままに、ミステリー、恋愛、青春、冒険など、様々な筆致で湘南を切り取ります。読了後には、6つの短編が大きなひとつの物語として浮かび上がる珠玉の1作。女性サーフボード造形師が漁師小屋の放火事件を追う「波と炎」。女子高生と難聴のサーファーによる、ひと夏の物語「よい知らせを聞く耳について」。ヤクザのフロント企業で働くチンピラが横須賀を目指す「夏の門衛」。銀座を裸足で歩くスタイリスト見習いの真意「モード・エ・サーブル」。嫁を殺したという義母。逗子で起きた殺人事件を描いた「しのぎ筋」。海難事故に遭ったクルーたちのサバイバル「風のあらまし」の全6編を収録。
※「波と炎」は「問題小説」2007年9月号初出、今回若干の補筆をしました。
この作品はフィクションです。実在する人物、団体等とは一切関係ありません。
- 改題・加筆修正して、2011年08月05日に宝島社文庫『湘南ミステリーズ』を発売しました。
目次
- ノート1 波と炎
ノート2 よい知らせを聞く耳について
ノート3 夏の門衛
ノート4 モード・エ・サーブル
ノート5 しのぎ筋
ノート6 風のあらまし
用語集