広島は、世界ではじめて原爆を投下された街である。
その街で不思議な野球文化が生まれた。<中略>
この街のカープに対する情熱は、尋常ではない。
そのエネルギーの源になっているものは、一体何なのだろうか。
この本で、その不思議な物語の一端を紹介できれば幸いである。
(プロローグより)
『前田の美学』の著書もある広島国際学院大学教授の迫勝則氏による、プロ野球チーム「広島東洋カープ」愛に溢れた一冊。広島という特殊な地域を本拠地にし、その市民に支えられて独自のスタイルで成長してきたカープ。前田智徳と前田健太、2人の天才的な「前田」を輩出したチームカラーや、「広島野球」の根底にあるものを迫氏の独自の目線と取材で解説。「広島市民とカープ」がなぜこんなに強い絆で結ばれているのかがわかる、プロ野球ファン必読の書です。
※選手の在籍・実績などは、特に断りがない限り、2010年9月時点のものです。
- 文庫化して、2012年02月07日に宝島SUGOI文庫『カープの美学』を発売しました。
目次
- プロローグ 2人の前田
第1章 代打に生きる
第2章 マエケンが生まれた理由
第3章 今日のヒロシマを創った野球
第4章 プロ野球のある街
第5章 マツダスタジアム
第6章 消える広島のシンボル
第7章 カープ野球はこれでよいのか
第8章 球界をリードするカープの応援
第9章 カープと地域社会
第10章 赤い戦士の系譜
第11章 外国人への依存体質
第12章 さらばキムタク
エピローグ クリーンヒットをもう一度
あとがき