天照大神は、「男神」だった!?
『日本書紀』は、藤原不比等が操作した偽りの書だ!
『日本書紀』は、藤原不比等が編纂時の自らの立場を優位にするために改竄した偽書だった!古代史の真実を知りたいというのなら、『日本書紀』の理解は不可欠です。しかしながら「神話」の部分から読んでいたのでは、まったく面白みがありません。筆者は、まず七世紀の記事から、『日本書紀』を読むべきという立場にたちます。なぜなら、『日本書紀』は七世紀の歴史を隠すために記されたものだからです。在野の古代史研究の第一人者・関裕二氏独自の視点から古代史の謎を読み解いていく興奮の一書!
- 改題・増補して、文庫化して、2012年11月06日に宝島SUGOI文庫『日本書紀に封印された「謎」』を発売しました。
目次
- はじめに
第一章 古代史を塗り替えた大事件
一 蘇我本宗家が滅亡した「乙巳の変」
『日本書紀』を読むための『古事記』
蘇我氏の専横を書き立てる『日本書紀』
蘇我入鹿暗殺の場面
…ほか
二 大化改新で本当に改革事業は進展したのか
改革に歓喜した民たち
重視された東国国司の役割
本当に改革事業は進んでいたのか
三 謎だらけの「上宮王家滅亡事件」
「上宮王家滅亡事件」の経過
「上宮王家滅亡事件」のうさんくささ
四 「祟る入鹿」が蘇我氏の正義を証明する
蘇我入鹿は「祟る鬼」
難波遷都を画策していた蘇我入鹿
五 日本軍は「白村江の戦い」でなぜ敗れたのか
「狂心の渠(溝)」と罵られた斉明天皇
味方を裏切った豊璋?
第二章 神話を裏付ける考古学
一 『日本書紀』は纒向遺跡を知っていた!?
『国記』という巧妙なトリック
なぜ六世紀以前の歴史を再現できないのか
弥生時代の日本列島の様子を言い当てていた『日本書紀』
…ほか
二 ヤマトにいじめ抜かれた出雲
考古学の発展によってわかった出雲の先進性
いじめ抜かれた出雲の謎
ヤマト建国後の主導権争いと「祟る出雲」
…ほか
三 ヤマトタケル(日本武尊)と尾張氏の秘密
前方後円墳よりも前方後方墳が先に広まっていた!
ヤマト建国史の裏側
長髄彦はヤマトタケル(日本武尊)だった?
…ほか
第三章 女傑・女帝たちが歴史を動かした
一 神功皇后と神武天皇の秘密を探る
古代史の盲点は「東」である
歴史解明のヒントを握る神功皇后
神功皇后と応神天皇親子が東征で戦った相手の正体
…ほか
二 推古女帝の正体を探る
蘇我氏と物部氏の権力闘争「物部守屋滅亡事件」
穴穂部皇子と手を組んだ物部守屋
仏教導入問題ではなく、物部氏と蘇我氏の主導権争いだった?
…ほか
三 古代史上最大の怪物持統女帝
なぜ持統天皇だけ伊勢行幸をしたのか
天照大神を東国に追いやった天皇家
すり替えられた伊勢の神
…ほか
第四章 天災と人災の古代史
一 天災に悩まされた日本人の歴史
地震と人災
「推古天皇紀」はなぜ空白が目立つのか
天武天皇は地震を呼ぶ男?
…ほか
二 人災に悩まされた古代人の歴史
ヤマト黎明期のお家騒動
「壬申の乱」前夜の緊張
「壬申の乱」勃発の背景
あとがきにかえて