激突!裏切り!権謀!嫉妬!
「宿敵たちの戦い」から
歴史の通説を破る!!
卑弥呼と台与、物部守屋と蘇我馬子、織田信長と明智光秀といった、「宿敵」の分析から、歴史の新しい解釈に挑みます。通説に反して「台与は邪馬台国の卑弥呼の系統を受け継いだのではなく、卑弥呼を滅ぼしていた」「物部と蘇我の争いは仏教受容の諾否ではなく、当時の日本の東国と西国の戦いだった」といった新説、そして「明智光秀に本能寺の変を嗾(けしか)けた人物は…」といった歴史ミステリーの新解釈が楽しめます。
本書は、「宝島SUGOI文庫」のために書き下ろされたものです。
目次
- 第一章 怨念と祟りの古代史 関 裕二
卑弥呼vs台与 邪馬台国女王とヤマト女王の激突 卑弥呼は台与に滅ぼされた!?
日本史は女王同士の激突から始まった
『日本書紀』に記された不思議な話
ヤマトの台与が邪馬台国の卑弥呼を滅ぼした傍証
神武天皇vs崇神天皇vs応神天皇 「神」の名を冠する三名の初代王 ヤマトを建国した「祟りと呪い」
なぜ初代王は出雲を恐れたのか
本当にあった出雲の国譲り
これが邪馬台国からヤマト建国への真相
雄略天皇vs一言主神 「大ワル天皇」と葛城の神の対立は「流通の拠点」制覇を巡る抗争
「大ワル天皇」と罵られた雄略天皇
強い王を目指した雄略天皇
「東国」のパワーを活用した雄略天皇
…ほか
第二章 裏切りと粛清の中世・戦国史 後藤寿一
菅原道真vs藤原時平 藤原氏内部の勢力争いで左遷された「道真の怨霊」を利用した弟忠平
通説にみる菅原道真と藤原時平の関係
道真二つの不思議発見!
藤原氏の内部争いから道真は左遷された
紫式部vs清少納言 才女のバトル・ロワイヤルはあったか!? 『源氏物語』の作者は本当に紫式部か!?
通説にみる紫式部と清少納言のライバル関係
『源氏物語』は、一人ではとうてい書けない!
『源氏物語』を書いたのは誰か
源頼朝vs源義経 カイン頼朝とアベル義経の「凄惨な兄弟対決」の謎が解けた!
通説にみる源頼朝と義経の関係
二人は本当に兄弟だったのか
義経は奥州藤原氏が放ったスパイ?
…ほか
第三章 歴史書が書かない逆転の近世史 一坂太郎
徳川綱吉vs徳川(水戸)光圀 暗君転じて名君綱吉? 名君転じて愚君光圀?
「仁政」を目指した綱吉
犬は生き、人は死す
光圀の綱吉へのあてつけ、綱吉の報復
紀伊國屋文左衛門vs奈良屋茂左衛門 一代で財を成し吉原で豪遊 両大尽は元禄バブル期の仇花
紀文出世譚
奈良茂出世譚
お大尽同士の意地の張り合いゲーム
大岡忠相vs遠山景元 時代を超えて最大のライバル 名裁判官は虚像 実像は有能な官僚
大岡二十年間・遠山七年間勤めた町奉行とは?
越前、大いに頑張る! 金さんも負けてはいない!
ヒーロー伝説の誕生秘話
…ほか