母の笑顔がいつも心の太陽でした
自分が読字障害と知って「居場所を得た」南雲明彦、
自傷行為や自殺未遂を繰り返した日々と
支え続けてくれた母、そして家族の絆を語る!
英語圏では100人に10人、日本でも100人に5、6人の割合で存在すると言われる「発達障害」。病気ではなく先天的な脳の機能障害であり、読字障害のほか、広汎性発達障害、注意欠陥多動性障害などを含みます。南雲明彦の2冊目の本『泣いて、笑って、母でよかった』はテレビ東京でドラマ化の話が持ち上がっており、フジテレビ「とくダネ!」でも取材にきたりと、テレビの関心が高まっています。本書は読字障害であることをみずから明かした南雲明彦の言葉と、その言葉が生まれた背景の解説によって構成されます。親が「自分の子は発達障害じゃないか」と心配しているケースが多いので、「病気ではない」ことと同時に、人間の「絆」がいかに大事かについて訴えかけます。
目次
- はじめに――あきらめない<言葉>に助けられる
Step1 人生の憂鬱期………十六歳→十八歳
01 自分を責め続けた理由
02 <ふつう>って何? が分からない
03 家族に知られたくない秘密
04 今も残る自傷行為の跡は心の傷に比例
05 怒りの矛先はいつも自分
…ほか
Step2 人生の胎動期………十九歳
21 何かを背負って生きている
22 薬との決別が転機になる
23 親子喧嘩で得た教えは尊い
24 頑張れとは一度も聞かない
25 <過去の事実>が現在もよみがえる
…ほか
Step3 人生の活動期………二十歳→二十一歳
36 与えられた時間を苦く噛みしめる
37 現状打破の突破口を求めての一歩
38 実施回数が二桁に及ぶ自傷行為
39 学びの場で未来の自分を描きたい
40 <言霊>の存在を実感
…ほか
Step4 人生の転換期………二十一歳
51 <自分の人生>を得た喜び
52 自分ができる、<お返し>
53 人に奉仕できる充実感
54 玄関払いも覚悟して<社会>に訴える活動
55 誰にも<明日>があり、夢を見る権利がある
…ほか
Step5 人生の共生期………二十二歳→現在
66 社会認識の<現実>を知らされた会合
67 同世代に支持されて感動
68 小学・中学校時代の恩師たちとの再会
69 <想い>を言葉の<かたち>にする
70 言葉に真心を託す
…ほか
付章 「あちこたない」の精神で生きる!
おわりに――言葉は真実の<一滴>