無国籍通貨“金”が暴れだした!!
この10年で8倍になった金価格。
日本経済や世界、金融市場に
起こる出来事とは?
世界経済の混迷から、
急激な値上がりを見せる金。
金のスペシャリストの2人が、いま、
その理由と未来を語り尽くす!
この10年間で約8倍にまで値上がりした金(ゴールド)。その理由は何なのか?そして金価格はどこまで騰がるのか?金の国際機関である、ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)に所属していた経験を持つ、マーケットアナリストの豊島逸夫氏(豊島逸夫事務所代表)と、金融・貴金属アナリストの亀井幸一郎氏が、いま世界経済で起きている出来事を金を通してやさしく解説します。また金相場と通貨の「不思議な関係」や、金投資のノウハウについても豊富に盛り込まれています。日本を代表する金のスペシャリスト2人がタッグを組んだ、初の共著です。
目次
- まえがき―― 豊島逸夫
まえがき―― 亀井幸一郎
イントロダクション 金が復権を果たした2011年
先の見えない時代に急騰した「有事の金」
2011年「金の10大ニュース」
「2012年危機」では政府は銀行を救済しない
「リーマン・ショック第2ステージ」の対応でIMFが再び金売却か
2012年の金価格は高値圏、2200ドルに迫る
見通しが分かれる2013年の相場展開
第1章 金価格はバブルなのか
「構造的変化」が金価格を押し上げている
実は金投資に関してはとても賢い日本人
都市鉱山の大きな比率を占めるのは“金買い取り業者”
金取引会社が再編され新たな業界ができる
「金の投資家の世代交代」が起きている
有史以来、生産された金の時価総額はわずか700兆円強
…ほか
第2章 「金を保有する」とは
金価格を揺さぶる金融マーケットのマネー
「リサイクル」と「中央銀行」が金の供給を増やしている
生産コストは過去10年間で3倍近くに
世界に冠たる高品位の菱刈金鉱
中国は採算は二の次としてまずは量に関心がある
「山師」は葉っぱを追いかける
…ほか
第3章 「通貨大空位時代」における金の価値
かつて日本円は金の裏付けがあった
9・11事件を契機に「有事の金」が復活した
ニクソン・ショックの歴史的意味
「ドルの次」は人民元でもなければ金でもない
機関投資家の6割が選んだ「25年後の基軸通貨」
現実味があるのは「最適通貨圏」
…ほか
第4章 無国籍通貨・金はどこへ向かうのか
危機に直面した世界は、金を選んだ
世界経済が不安定化する原因
わずか10年前、アメリカは「財政黒字」に悩んだ
人民元は基軸通貨にはまずなり得ない
ゼーリック世銀総裁の「金本位制発言」
ユーロは存続するけれど分裂する可能性がある
…ほか