「師匠の志らくを通じて
俺の遺伝子が伝わっているような気がする」
――立川談志
談志が最後に認めた「真打ち」が見た立川流と落語のこれから
立川志ら乃は、立川流四天王の一人・立川志らくの弟子で、2011年11月に亡くなった立川談志が最後に真打ち昇進を認めた落語家です。談志に「志らくを通じて俺のDNAが流れている」と言わしめた逸材で、談志の孫弟子、初の真打ちとなります。立川流若手落語家、最注目の志ら乃が感じた「立川流の落語」「家元・立川談志」「立川流の真打ち」。師匠・立川志らく、立川談笑といった人気落語家との対談で飛び出す「立川流のいま」とは?
目次
- 第一章 なぜ立川流の落語家は落語論を語るのか
■ 真打ちとはなにか
■ 立川流の真打ち
■ 失敗に終わった二回のトライアル
■ 真打ち昇進トライアル
■ トライアルがはじまった
■ 真打ち昇進が決まった
■ そして、家元が亡くなった
■ 落語は楽しい!
◎ 振り返るには早すぎる 立川志ら乃の思いでの17の噺
第二章 談志の価値観
■ 人間の業の肯定
■ 伝統を現代に
■ イリュージョン
■ 江戸の風
◎ 対談 師匠・志らくと語る「談志」
第三章 立川流落語論
■ 落語家の了見
■ 了見のほとんどは気遣いだった
■ 江戸っ子の了見
■ 価値観の共有
■ 落語のメロディ
■ 落語の美学
◎対談 師匠・志らくと語る「落語」
第四章 対談・立川談笑
「談志の直弟子と孫弟子」
第五章 立川流の未来
■ 立川流新体制
■ 自分の中の危機感
■ 今後の立川志ら乃のスタンス
■ 落語の進化
◎対談 師匠・志らくと語る「立川流」
あとがき
※本書では、今日では好ましくないとされる用語を一部使用しています。しかし、古典落語という演芸の価値と性質に鑑み、削除や訂正は行っておりません。