逆転勝利数45の
知られざる秘密!
黄金期到来の決定的理由!
2016年、エースの前田健太がメジャーへ移籍したこともあり、開幕前のカープに対する下馬評は決して高いものではなかった。しかし、新井貴浩の2000本安打、黒田博樹の日米通算200勝など、偉大な記録が相次いで達成される中、カープは25年ぶりのリーグ優勝を果たした。そんなカープについて、生え抜きのOBとして人気が高い大野豊氏と野村謙二郎氏が、カープ黄金時代との比較や、今季の躍進の秘密について詳しく解説する。
※本書に掲載のデータは、2016年10月20日現在のものです。
大野 豊(おおの ゆたか) プロフィール
1955年、島根県生まれ。出雲商業高校から出雲市信用組合(軟式野球)を経て、1977年にテストを受け広島東洋カープに入団。“七色の変化球”を駆使し、1988年に最優秀防御率のタイトルを獲得、沢村賞も受賞。1991年には最優秀救援投手となる。1997年にセ・リーグ最年長完封勝利(当時)を達成し、42歳で再び最優秀防御率のタイトルを獲得。1998年限りで現役引退。1999年に広島東洋カープの投手コーチを務めたあと、2000年からNHKの野球解説者に。2004年にはアテネオリンピック、2008年には北京オリンピックの野球日本代表チームの投手コーチを務める。2010年から広島東洋カープの投手コーチを務めたあと、2013年から再びNHKの野球解説者に。同年、野球殿堂入りを果たした。おもな著書に『全力投球』『カープ“投手王国”再建へ』(ともに宝島社)、『絶対うまくなるピッチング』(日本文芸社)などがある。
野村 謙二郎(のむら けんじろう) プロフィール
1966年、大分県生まれ。佐伯鶴城高校から駒澤大学に進学。大学4年時にはソウルオリンピックに野球日本代表として出場し、銀メダルを獲得。1988年のドラフト1位で広島東洋カープに入団。1990年に盗塁王のタイトルを獲得し、翌1991年には2年連続盗塁王のタイトルを獲得、ベストナインにも選ばれリーグ優勝に貢献。1995年には打率・315、32本塁打、30盗塁をマークし、史上6人目のトリプルスリーを達成した。2005年に通算2000本安打を達成し、その年限りで現役引退。その後、野球解説者を経て、2010年に広島東洋カープの監督に就任。2013年に球団初のCS(クライマックスシリーズ)に進出。翌2014年も2年連続CS進出を果たしたが、その年限りで監督を退任。2017年現在は再び野球解説者として活躍中。2016年8月にメジャーリーグ、カンザスシティ・ロイヤルズの編成部門アドバイザーに就任。著書に『変わるしかなかった。』(ベストセラーズ)、『広島カープの血脈』(山本浩二と共著、KADOKAWA)、『広島カープ最強伝説の幕開け』(大野豊と共著、宝島社)などがある。