【建設崩壊】を予言した著者の熱いメッセージ
公共施設の工事で業者の「談合」が犯罪とされて以来、建設業界は「崩壊」といっても過言ではない状態が続いています。大手ゼネコンはもちろん地方経済の主役だった地元の建設会社も「競争入札制度」の前で青息吐息。さんざんたたかれて犯罪として扱われるようになってしまった「談合」は、本当にいけなかったのか?歴史的な政権交代の直後、八ッ場ダムの中止をめぐる論議も盛り上がる中、今再び問う、「談合」の歴史と意味!それは日本の戦後体制どころか戦中体制すらひきずったものだったのです!
目次
- 文庫版のためのまえがき
はじめに 市民オンブズマン諸君へ!
序章 いま、談合バッシングによって何が起こっているのか
1章 建設崩壊!国土崩落!
1 建設産業の崩壊が始まった
2 建設単価はなぜあいまいか
3 このままでは手抜きが横行する
4 誰が品質を守るのか
2章 談合は国土防衛システムだった
1 談合はこうして生まれた
2 国土防衛隊としての建設産業
3 談合は「指値入札」で決められる
4 地域経済を支えている談合
3章 一般競争入札は最善のシステムか
1 世界の建設システムはどうなっているか
2 一般競争入札は高くつく
3 建設省が指名入札にこだわったわけ
4 日本は契約社会になれるのか
4章 誰が談合を歪めたのか
1 アメリカが作った二重国家
2 「官治国家」日本の歪み
3 闇に隠れた談合
4 マスコミが作り上げた虚像
5章 談合は本当に犯罪か
1 やめようにもやめられない構造
2 すべての談合は官製である
3 談合はいつから犯罪になったのか
4 談合批判だけでは何も生まれない
6章 談合批判が「地方」を殺す
1 「衣」「食」足りて、「住」の時代へ
2 談合バッシングは地域活性化に逆行している
3 このままでは地方建設業が消えてしまう!
4 秘められた談合から公開談合へ
終章 建設産業を殺すな
1 談合を市民の手に
2 いま、建設投資削減は命取りになる
3 二一世紀建設産業への提言
追加終章 政権交代! 今こそ「二重国家ニッポン」を清算せよ
1 虚構の国、ニッポン
2 「二重国家ニッポン」と談合問題
3 日本はアメリカが作ったフランケンシュタイン?
4 岸信介と「40年体制」
5 もはや官僚の横暴を許すな
6 憲法破棄!? 国民主権を再確認しよう
文庫あとがき