零戦誕生から飛び続けた
最後のパイロット98歳
「命令されたら仕方がない。俺は逝くよ」
と戦友は言った。
「俺はいやだ」、私は答えた――
98歳を迎えたいま、伝えなければならないことがある――。中国戦線での初陣、悔しさをかみしめた真珠湾攻撃、艦隊上空を護衛する最後の一機として見た空母「飛龍」の炎上、血に染まるガ島の空、「おっかさん」と呟いて逝った戦友、「あんたが死んだら私も死ぬ」と泣いた妻、特攻、そして、散華していく教え子たち。零式艦上戦闘機(ゼロ戦)誕生から飛び続けた、最後の歴戦搭乗員が語る、零戦と戦争の真実の記録、そして未来への伝言。
この商品は、2013年11月21日に発売された、書籍『最後の零戦乗り』を増補改訂し、文庫化したものです。