殺人鬼は、犬の張り子。
小学校で起きた大量殺人事件。
怯え惑う子どもたちを噛み殺したのは、巨大な思念物体の“犬張り子”だった。
超能力による殺人を司法は裁けるのか?
前代未聞の法廷サスペンス!
巨大な犬張り子が何匹も現れて、人間の腸(はらわた)に噛み付き、振り回し、叩き付けて、殺す――。事件現場となった小学校で刑事・夏木が見たのは、そんな地獄絵図だった。警察はその犬張り子を操る女・アリアの逮捕に成功するが、それらは夏木以外の捜査員には見えていない、思念物体だと判明する。科学的に証明できない殺人を法廷で裁くことはできるのか!? 前代未聞のホラー×法廷サスペンス!
『このミス』大賞シリーズ累計3300万部突破!
『このミス』大賞2020隠し玉
隠し玉とは!?
受賞には及ばなかったものの、将来性を感じた作品を、編集部推薦“隠し玉" として刊行しています。
『このミス』大賞選考委員、絶賛!
超能力者の復讐劇にリーガルサスペンスを織り込んだ問題作。
アイデアは面白く、語りも軽快。――香山二三郎(コラムニスト)
かくも強烈なヒロインはそうはいまい。インパクトの強いキャラクターが策動し、
事件のスケールや関係者たちの熱量が加わることで、
ここには濃厚なサスペンスが生じている。――福井健太(書評家)
心霊的なネタを裁判に巧みに絡めたものだと感心した。
そのネタを多様に活かす手腕もお見事。――村上貴史(書評家)