三度目の少女
“生まれ変わり”を止めるべく、
ある旧家を訪れた少女を待ち受けていたのは、
心霊現象と、惨劇――。
「わたしには前前世の記憶があるの」
転生×幽霊×謎解き
大学生の関口藍は、前世・前前世の記憶を所持して生まれてきたという少女・伊藤杏寿と出会い、生まれ変わりを防ぐ手助けをしてほしいと頼まれる。情報を得るため、前前世の少女・木綿子の生家を訪ねた藍たちは、それで謎のポルターガイスト現象に遭遇する。その翌朝には当主の毒殺死体が発見され、現場には木綿子の署名が残されていた。三十二年前、彼女は何者かに殺害されたらしく……。
※この物語はフィクションです。作中に同一の名称があった場合でも、実在する人物、団体等とは一切関係ありません。
※刊行にあたり、第16回『このミステリーがすごい!』大賞応募作品「伊藤杏寿、顛末」を改題・加筆修正しました。
目次
- prologue……13
第一章 生まれ変わりをする少女……19
第二章 なにかが棲む家……69
第三章 十二時五十五分以後……137
第四章 ずっと昔から願っていたこと……229
epilogue……313
解説 福井健太……325