江戸の小料理屋の
主(あるじ)は凄腕の役人!
醤油味の葱ぼうとう、平貝の新旧盛り、椎茸の網焼き……。
関八州のうまいものを仕入れて包丁を振るう、
変わり者の八州廻りが「悪」を裁く。
味と人情と捕物!
絶好調作家の書き下ろし時代小説
関八州を取り締まる役人である関東取締出役(通称「八州廻り」)の一人・藤掛右京にはもう一つの顔がある。実は、役目で訪れた土地の料理を仕入れ、江戸に開いた小料理屋「八味」で客に披露する包丁人でもあったのだ。その顔を知るのは、同僚の八州廻り・江坂三十郎と「八味」の料理人・佐吉のみ。そんな右京に、相州(神奈川県)を荒らし回る盗賊・追手風の甚兵衛捕縛の命が下った……。
※この作品は史実を織り込んでいますが、あくまでフィクションです。もし同一の名称があった場合も、実在する人物、団体等とは一切関係ありません。
※本作品は宝島社文庫のために書き下ろされました。