夢見てこそ人、
愛と信と義こそが騎士のあかし！
生きる喜び、生きる哀しみ、信じる強さ、夢見る切なさ。
おかしさの中に秘められた真実の数々！
世界中で愛され続ける『ドン・キホーテ』を描いて躍動するドレの挿画！
天才版画家ドレの挿画178点収録
ヨーロッパの古典をドレの絵入りでわかりやすくし、さらに谷口江里也が訳しなおした本シリーズは、『旧約聖書』『新約聖書』、『神曲』（ダンテ）、『失楽園』（ミルトン）、『昔話』（ペロー）に続き6冊目となります。ドレは『ドン・キホーテ』を制作するにあたり、もっとも信頼していた彫り師と組み、178点の版画すべてをひとりの彫り師に任せています。版画作品としての質の高さと名人の自在なタッチが味わえます。騎士道物語を読みつくし、あとは実践あるのみと老馬ロシナンテにうちまたがり、従者サンチョ･パンサをひきつれ旅に出たドン・キホーテのおかしくも切ない道中記。谷口江里也の訳･構成が冴え渡ります。
目次
- 第一話 かの有名な郷士、ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャの人柄と日常について
第二話 いよいよ遍歴の旅に出たドン・キホーテ
第三話 騎士の叙任を授かるドン・キホーテ
第四話 宿を出た我らが騎士に起きたことなど
第五話 我らの騎士の災難、そのあとのことなど
第六話 我らの騎士の書斎での司祭と床屋の奇妙な大捜査
第七話 我らが騎士ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャの二回目の旅立ち
第八話 風車を相手の我らが騎士のとんでもない冒険、そのほかのことなど
第九話 我らが騎士とビスカヤ男の決闘の結末
第十話 決闘のあとで、ドン・キホーテとサンチョ・パンサが話したことなど
第十一話 山羊飼いたちとの間で起きたことなど
第十二話 新たに現れた羊飼いがドン・キホーテに話してくれたことなど
第十三話 グリソストモの埋葬、そのほかのことなど
第十四話 死んだ羊飼いが遺した絶望の詩と、そのほかの思いもよらぬことなど
第十五話 武器を持たない馬方たちとのあいだで起きた不愉快なことなど
第十六話 お城だと思った田舎屋で我らが騎士に起きたことなど
第十七話 勇者ドン・キホーテと従士サンチョの、田舎宿での苦労の数々
第十八話 サンチョ・パンサがドン・キホーテに話したもっともなことなど
第十九話 サンチョ・パンサが話したもっともらしい話、その後の冒険のことなど
第二十話 高名かつ勇猛な騎士の、世にもまれな危険な冒険のことなど
第二十一話 マンブリーノの兜を巡る大冒険と、そのほかのさまざまなできごとなど
第二十二話 連行される不幸な人々に、ドン・キホーテが与えた自由のことなど
第二十三話 モレナ山脈の山の中で、ドン・キホーテが出会った冒険のことなど
第二十四話 モレナ山脈の山の中での冒険のつづき
第二十五話 勇敢なラ・マンチャの騎士に起こった奇妙な出来事と苦行のことなど
第二十六話 恋するドン・キホーテの繊細な気持のことなど
第二十七話 司祭と床屋の計画の実行、そのほかの語るにふさわしいことなど
第二十八話 同じ山の中で、司祭と床屋のニコラスが新たに出会った楽しい冒険
第二十九話 『憂い顔の騎士』を苦行から救い出すための巧みな計画など
第三十話 美しく賢い娘ドロテアの機知と、いくつかの楽しいことなど
第三十一話 ドン・キホーテとサンチョ・パンサとの愉快な会話、そのほかのことなど
第三十二話 田舎宿で起きたことなど
第三十三話 小説『奇妙なあやまち』に書いてあったことなど
第三十四話 小説『奇妙なあやまち』の続き
第三十五話 我らの騎士の果敢な闘い、ならびに『奇妙なあやまち』の結末
第三十六話 田舎宿での、とてもあり得ないほどの出来事など
第三十七話 ミコミコーナ姫の物語はいかに続けられることになったか
第三十八話 文武についてのドン・キホーテの興味深いスピーチ
第三十九話 捕虜になった男の身の上話
第四十話 捕虜になった男の身の上話の続き
第四十一話 さらに続く捕虜になった男の身の上話
第四十二話 田舎宿でまたまた起こった大事件、そのほかのことなど
第四十三話 年若い牧童の素性と、田舎宿で起きたそのほかのことなど
第四十四話 田舎宿で起きた奇妙な出来事の続き
第四十五話 マンブリーノの兜と鞍の見聞の顛末、そのほかのことなど
第四十六話 ドン・キホーテと警官との騒動の続き、そのほかのことなど
第四十七話 奇妙な魔法にかけられたドン・キホーテ
第四十八話 騎士物語に関する式典僧の話の続き
第四十九話 式典僧の話の続きと、そのほかのことなど
第五十話 さらに続いた騎士物語に関する式典僧との話、そのほかのことなど
第五十一話 山羊飼いの話、そのほかのことなど
第五十二話 最後の冒険、そして故郷に帰るドン・キホーテ
あとがき
