カラー名画105点を収録!
なぜ世界はカラヴァッジョに熱狂するのか?
天才画家の生涯と教養としてのバロック絵画
光と闇を描いた天才画家
●ローマに衝撃を与えた聖マタイ伝連作でのデビュー
●カラヴァッジョがもたらした西洋美術の革命とは?
●宗教画はカトリックの威信を高め、改革の起爆剤に
●暴力と犯罪の日々に明け暮れていったわけは?
●映画、小説、演劇にも取り上げられた数奇な人生
カラヴァッジョは西洋美術史上最大の巨匠であり、イタリアが世界に誇る天才画家である。日本でも人気の高いフェルメールやレンブラント、ベラスケスやルーベンスといった巨匠たちも、カラヴァッジョがいなければ登場しなかった。それは彼が、西洋美術の黄金時代ともいえる17世紀バロック美術の礎(いしずえ)を作った人物だからである。その様式や技法によって、彼は西洋美術史上、最も大胆な改革をなし遂げた存在でもあった。血と犯罪に彩られ、殺人と逃亡というすさんだ生活のなかから見事な芸術作品を生み出したカラヴァッジョ。最期は熱病に侵され、38年間の人生を閉じた。波乱に富んだ天才画家の足跡を辿りながら、深い闇と聖なる光を帯びた名画の魅力について余すところなく紹介する。