敵の裏をかく情報操作、親族の抱きこみ、
選手に渡される白紙の小切手……
江川卓「空白の1日」、
松沼兄弟・郭泰源「争奪戦」、
そして運命の「KKドラフト」――
その真実の記録!
1970年代中盤から1980年代中盤にかけての、新興球団西武と球界の盟主巨人の覇権争いの舞台裏を描いた単行本。当時の西武の球団社長であった坂井保之氏と、あの根本陸夫氏と親交のあった記者・永谷脩氏が、江川事件にはじまり、郭泰源獲得、KKドラフトに至るまで、その舞台裏で展開された両球団の水面下でのすさまじい駆け引きを明らかにします。
坂井 保之(さかい やすゆき) プロフィール
1933(昭和8)年生まれ。山口県出身。プロ野球経営評論家。鎌倉在住。早稲田大学中退後、外資系企業に勤務。そのころ、岸信介元首相の部下だった中村長芳の薫陶を受け、1970年にロッテ・オリオンズ入社。1972年に退団後、太平洋クラブライオンズの球団社長兼代表に。クラウン身売り後、1979年に西武ライオンズの球団代表となる。1990年、福岡ダイエーホークスの球団代表となり、1994年、プロ野球経営評論家に。主な著書に『波瀾興亡の球譜』(ベースボール・マガジン社)、『プロ野球血風録』(新潮社)などがある。
永谷 脩(ながたに おさむ) プロフィール
1946(昭和21)年生まれ。東京都出身。スポーツライター。青山学院大学卒業後、『週刊少年サンデー』の編集部勤務を経て独立。漫画家の水島新司とともに、月刊『一球入魂』の創刊に携わる。1977年、編集者兼スポーツライターとして独立。『週刊ポスト』『Number』などに寄稿する一方、TBS ラジオ『森本毅郎・スタンバイ! 日本全国8時です』『荒川強啓 デイ・キャッチ! メキキの聞き耳』のコメンテーターとしても活躍。主な著書に『プロ野球歳時記』(文藝春秋)、『監督論 日本シリーズを制した25人の名将』(廣済堂出版)などがある。