誰からも許されない恋――
ただ、人を好きになっただけなのに。
遺恨、便乗、悪への甘い誘い、蔑み……。
ふつうに見える人こそ怖い。衝撃のラストに鳥肌が!
(コラムニスト 神足裕司さん)
十字架を背負って生きる人々の恋愛を、
凄まじく巧みに描いている。
この作品は秀逸だ!
(犯罪学者・元警視庁刑事 北芝健さん)
勤めていた住宅設計事務所を内部告発した可南子は、職を失い、逃げ帰った故郷でひとりの男性と出会う。連続放火事件があり、建築現場を見回っていたその男性――大沢鈴樹は、可南子の実家の工務店に住み込みで働いている大工だった。可南子は高校の同級生である山喜輔の経営するスーパーで働きながら、輔との将来へと想いを馳せつつ、なぜか鈴樹に心惹かれていく。鈴樹の衝撃の過去を知ったあとも想いを止められない可南子は、さらなる過酷な決断を迫られることになる……。
※この物語はフィクションです。実在する人物、団体等とは一切関係ありません。
- 加筆、修正、改題し、文庫化して、2012年11月06日に宝島社文庫『揺れる』を発売しました。