強盗殺人で死刑を求刑された被告人の前で、
傍聴席から真犯人が名乗り出た――
裁判官、裁判員たち、検事、弁護人
様々な思惑が交錯するなか、
事件は驚くべき展開を見せる。
果たして判決の行方は――?
現役弁護士の『このミス』大賞受賞作家が
裁判員裁判に切り込んだ法廷ミステリー!
二人を殺めた強盗殺人事件の裁判員裁判で、ある男の最終陳述が始まろうとするなか、傍聴席の若い男が「その人は犯人ではありません。殺したのは私です」と突然声を上げた。予定通りに裁判を終わらせたい裁判官、曖昧な印象で合議する裁判員たち、組織の方針に縛られる公判担当検事、強引に方針を決めていた弁護人。彼らは無実の男を裁こうとしていたのか、それとも……?果たして事件の真相とは。判決の行方は――?
※この作品はフィクションです。もし同一の名称があった場合も、実在する人物、団体等とは一切関係ありません。