2016年 第14回
『このミステリーがすごい!』大賞
大賞受賞作《美術ミステリーの新機軸!》
人前に一切姿を見せない世界的な現代美術家・川田無名。
唯一、その正体を知るギャラリー経営者・唯子が
何者かに殺された――。
メディアはおろか関係者の前にも一切姿を見せない現代美術家・川田無名。彼は、唯一つながりのあるギャラリー経営者の永井唯子経由で、作品を発表し続けている。ある日唯子は、無名が1959年に描いたという作品を手の内から出してくる。来歴などは完全に伏せられ、類似作が約六億円で落札されたほどの価値をもつ幻の作品だ。しかし唯子は突然、何者かに殺されてしまう。アシスタントの佐和子は、唯子を殺した犯人、無名の居場所、そして今になって作品が運びだされた理由を探るべく、動き出す。幻の作品に記された番号から無名の意図に気づき、やがて無名が徹底して姿を現さない理由を知る――。
※この物語はフィクションです。もし同一の名称があった場合も、実在する人物、団体等とは一切関係ありません。
- 文庫化し、加筆修正して、2017年01月11日に宝島社文庫『神の値段』を発売しました。