製法不明の幻の焼物
「曜変天目」を巡る謎と殺人
京都・鞍馬の山中にて、人間国宝認定間近と
目された陶芸家・西村世外(せがい)の他殺体が
見つかる。世外は生前、世界に数点しかなく、
製法も不明な「曜変天目」を完璧に作っていた……。
各紙誌で絶賛された、
『このミス』大賞受賞作
『神の値段』を超えるアート・ミステリー
『このミステリーがすごい!』大賞受賞後第一作は、陶芸界を舞台にしたアート・サスペンスです!次期人間国宝候補の陶芸家、西村世外の窯元に就職した早瀬町子。世外の息子の久作と、長く世外に仕える源田と三人で窯元を守っているが、世外が久作に跡は継がせないと言ったことで父子のあいだには深い溝ができていた。ある日、町子は、かつて見たことのない焼き物を目にする。それは、小さな器の中に永遠の宇宙が広がっているようで、町子の心を大きく揺さぶった。しかしその翌日、世外が殺され――。町子は保存科学の研究をしている先輩の馬酔木(あしび)と共に、窯で見た不思議な器の謎と、犯人を追う!
※この物語はフィクションです。作中に同一の名称があった場合でも、実在する人物、団体等とは一切関係ありません。
- 改題・加筆修正し、文庫化して、2018年07月25日に宝島社文庫『骨董探偵 馬酔木泉(あしびいずみ)の事件ファイル』を発売しました。