なぜ謎を解くのか、
解いてどうするのか、
が胸を打つ。……有栖川有栖(作家)
約十年ぶりに再会した優希と淳之介は、
ふたりの思い出が虚偽の記憶であることに気づく……。
絵画教室をやめて以来、大学で約十年ぶりに再会した優希と淳之介。旧交を温める二人だったが、絵の講師の息子だった「タケシ」という人物について、それぞれ記憶が書き換わっていることに気づく。タケシのことを架空の人物と思っていた優希と、有名スポーツ選手と勘違いしていた淳之介は、タケシの幼馴染・京香に連れられ、心理学の専門家・晴川あかりのもとを訪れる。「虚偽記憶」現象の原因究明を始めた四人が辿りつく真相とは――。進化を続ける新鋭・辻堂ゆめが放つ渾身の一作!
※本書はフィクションです。作中に同一の名称があった場合でも、実在する人物、団体等とは一切関係ありません。
- 文庫化し、加筆修正して、2017年10月25日に宝島社文庫『あなたのいない記憶』を発売しました。