宝島社文庫
新訳 星の王子さま
Le Petit Prince
「大人って、とっても変だ」
そう思いながら王子さまは旅を続けた―
“かつて子供だった”人のために書かれた永遠の名作。
その「謎」を解く最も大胆な倉橋訳、待望の文庫化!
―遺稿「訳者あとがき」収録―
|
作家・倉橋由美子だからこそ発見できた、 原作者・サン=テグジュペリの意図と、王子さまの正体!子供のように見える王子さまが主人公だとしても、だから子供向きのお話だということにはならず、これはあくまでも大人が読むための小説なのです・・・ 大人の世界とは対立する本物の自分である「子供」が、王子さまの姿をとって現れたということです・・・ この王子さまを何らかの形で「処分」するほかないのです・・・ 「私」には透明な悲しみだけが残ります。
―「訳者あとがき」より
|
|
|
第二次世界大戦末期、ひとりのフランス人作家の遺作として書かれ、
以後、世界中で読み継がれてきた「永遠の名作」が、今新しく生まれ変わった!
子供のための童話ではなく、
大人が生き直すために書かれた小説だったのだ。
同じ作家として、訳者・倉橋由美子が解いた原作の「謎」。
大胆にして清新、訳者最後の仕事となった見事な訳文と美しい装丁でおくる
「大人のための星の王子さま」 ― 待望の文庫化!
倉橋由美子【新訳 星の王子さま】完全音声化!
オーディオブックストアにて2015年11月末ネット配信予定です。
倉橋 由美子(くらはし ゆみこ) プロフィール
作家。1935年高知県生まれ。大学在学中に『パルタイ』で華々しくデビュー。以後、文壇から最も遠いところで、理知的でシニカルな作品を書き続けたが、 2005年に他界。『スミヤキストQの冒険』『城の中の城』『大人のための残酷童話』『アマノン国往還記』など多数の著書のほか、『あたりまえのこと』 『偏愛文学館』などのエッセイ、『ぼくを探しに』『新訳 星の王子さま』などの翻訳でも知られる。