渦巻く怨霊 亡霊、怨念… そして「城念」
戦国時代など軍事が優先する時代には、土地の信仰や神聖な場所が無視され、砦や城塞などの建設が優先されました。墓場の上に城が建てられたり、墓石が無雑作に石垣や石段などに使用されたりもしたのです。だからこそ城には悲劇や怪奇現象がつきまとうのでしょう。古来から城は、人柱になった人びとの怨霊や亡霊はもとより、権力と死者の怨念が激しく対立してきた場所なのです。恐い城の怪奇譚十八話。
目次
- はじめに
第1章 東北、関東の霊城
弘前城の「炎の女」
江戸城の怪事件
八王子城の祟り
前橋城の怪異現象
第2章 北陸、信越の霊城
松本城を傾けた磔刑の怨念
北ノ庄城の「首のない行列」
小浜城の怨霊伝説は実話だった!
金沢城に宿る愛欲の城念
第3章 東海、近畿の霊城 壱
駿府城の「肉人」
郡上八幡城の人柱
彦根城「井伊家の短命」は結城秀康の怨念
第4章 東海、近畿の霊城 弐
佐和山城「女郎谷の涙」
姫路城は怪奇現象の巣窟
第5章 中国、四国、九州の霊城
岡山城に巣食う関ヶ原合戦の怨霊
鳥取城は「地獄の城」
松江城「天守閣の亡霊」
松山城「戸無門の怪」
佐賀城「鍋島直茂の幽霊退治と化け猫騒動」
おわりに
引用参考文献