宝島社文庫
そして父になる
LIKE FATHER, LIKE SON
6年間育てた息子は、他人の子でした。
是枝監督作品 渾身の小説化
絆をつくるのは、血か、それとも、共に過ごした時間か――
学歴、仕事、家庭。すべてを手に入れ、自分は人生の勝ち組だと信じて疑っていない良多。ある日病院からの連絡で、6年間育てた息子は病院で取り違えられた他人の子供だったことが判明する。血か、共に過ごした時間か。2つの家族に突きつけられる究極の選択。そして、妻との出会い、両親との確執、上司の嘘、かつての恋、子供との時間――。映画の余白を埋めていく、小説で紡がれる家族それぞれの物語。
※この作品はフィクションです。もし同一の名称があった場合も、実在する人物、団体等とは一切関係ありません。
(C)2013「そして父になる」製作委員会
是枝 裕和(これえだ ひろかず) プロフィール
1962年6月6日、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒業後、テレビマンユニオンに参加し。主にドキュメンタリー番組を演出。2014年に独立し、制作者集団「分福」を立ち上げる。長編映画作品『誰も知らない』(2004年)をはじめ、『そして父になる』(2013年)、『海街diary』(2015年)、『三度目の殺人』(2017年)などで国の内外で高い評価を受ける。『万引き家族』では第71回カンヌ国際映画祭において日本人として21年ぶりとなる最高賞(パルム ドール)を獲得。第42回日本アカデミー賞最優秀作品賞ほか、世界中の様々な賞を受賞した。2019年秋にはカトリーヌ・ドヌーヴとジュリエット・ビノシュをキャストに迎えて全編パリで撮影した日仏合作映画『La Verite(仏題・仮)』が公開予定。
佐野 晶(さの あきら) プロフィール
東京都生まれ。会社勤務を経て映画ライター。『そして父になる』『怪物』『小説 きみの色』(すべて宝島社文庫)などのノベライズ作品を手がける。2019年『ゴースト アンド ポリス GAP』 で警察小説大賞を受賞し、小説家デビュー。他の著書に『毒警官』(以上、小学館)などがある。