2021年 第19回
『このミステリーがすごい!』大賞
文庫グランプリ受賞作
東京が、横浜が、見たこともない異世界に。
果てなき逃走、不断のアクションに鼓動が踊る。
気づけば、人の絆に、勇気に、胸熱となっていた。
――犬童一心(映画監督)推薦!
隣国に侵食された日本で、犯人護送車が謎の武装グループに襲撃される。
骨太のディストピア警察活劇!
選考委員を唸らせた圧巻のアクション描写!
過剰な武器描写も含めて濃密かつスリリングなアクションシーン。設定との合わせ技で、個性的なエンターテインメントに仕上がっている。
大森 望(翻訳家・書評家)
雑賀と由佳の逃走劇が切れ味鋭い展開を見せ始めると、後は最後まで一気読み。すでに熟練の活劇演出。雑賀のキャラも立っている。
香山二三郎(コラムニスト)
現実とは微妙に異なる空間を立ち上げていく描写が巧み。視点の切り替えのテンポ、アクションシーンも上手く、最後まで飽きさせずに読ませる。
瀧井朝世(ライター)
隣国に侵食された日本列島で、〈拉致チーム〉の一員にスカウトされた由佳は、旧東京で〈中央〉政府高官の拉致作戦に参加して失敗、警察に身柄を拘束されてしまう。ところが、神奈川県公安局から国連警察への護送中、由佳を乗せた車両は高速道路で何者かに襲撃される。襲撃グループの目的とは?
護送を担当していた神奈川県公安局の雑賀は、とある事情から由佳を逃がすべく逃避行を開始する。