人生写真館の奇跡
過去に戻れるとしたら、
あなたはいつに戻りますか?
あの世とこの世の
狭間に佇む写真館で起こる、
三つの奇跡――。
あの世とこの世の狭間に佇む写真館では、訪れた死者が年の数だけ自身の写真を選び走馬燈を作る。案内人は過去の記憶を持たない青年・平坂。来訪者は最高の写真を撮るべく希望する過去へと一日だけ平坂とともに戻ることができた。九十二歳の老女、四十七歳のヤクザ、七歳の児童、それぞれが写した人生最期の写真とは。そして平坂の悲しくも優しい秘密とは――。三つの物語が紡ぐ、感涙のミステリー。
※この物語はフィクションです。作中に同一の名称があった場合でも、実在する人物・団体等とは一切関係ありません。
目次
- 第一章 おばあさんとバスの一枚
第二章 ねずみくんとヒーローの一枚
第三章 ミツルと最後の一枚