なぜ日本人は富士山を見ると
特別な気持ちになるのか?
古来から火の神、水の神が宿る日本国鎮護の山とされ、参拝の対象となり現代に伝承されてきた富士山。神道では「自然崇拝」「祖需信仰」の考え方が重要とされてきたのです。
「自然崇拝」「祖需信仰」神道を知れば日本人が分かる!
古代から生活の中に脈々と受け継がれてきた神道。「自然を大切にし、人間同士が信頼し助け合う」。この神道の精神こそ、現代人がなくしかけていた日本人の心ではないでしょうか。今も残る身近な「しきたり」「参拝」などから、日本人の根底に流れている「神道の教え」改めて学んでみましょう。
目次
- はじめに 日本人らしさと神道
第1章 日本人気質はどこからきたのか
* 稲作がもたらした勤勉で誠実な日本人気質
第2章 神道とはなにか
* 神道のはじまり
キリスト教と神道の違い
自然もご先祖様もペットも、すべてが神になる
古代人が考えた「世界」とは?
* 神道と神社の誕生
宗教としての「神道」の誕生
* その後の神道
他の宗教が神道にどんな影響を与えたのか?
神道から生まれた新しい宗教
現代までの神道の移り変わり
第3章 あなたの身近にある神道
* 一家の稼ぎ頭を「大黒柱」というのは?
* お盆も神道のイベントだった?
* 遺体は穢れたものでも、その魂は神様
* 恨めしや・・・と化けて出てくるのも神様?
* 神道における死後の世界と葬式
* 女性が聖域に入れないのはなぜ?
* 厄年にお祓いをするのはなぜ?
* スルメをアタリメと呼んだのはなぜ?
* 鈴木、高橋、山本は神道に関係する家系をあらわす
* 神道の家紋の由来は?
* 昔も今も大ブームの占い&おまじないの世界
* 縁起がよい食べ物がある?
* 国民の祝日は神道と深いかかわりがある
* 日本人に富士山好きが多いのも神道の影響?
* 三種の神器の不思議
あとがき 神道とは、幸せな生活をしめしてくれるもの
武光 誠(たけみつ まこと) プロフィール
1950年、山口県生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。同大学院博士課程修了。文学博士。元明治学院大学教授。専攻は日本古代史、歴史哲学。比較文化的視点を用いた幅広い観点から日本の思想・文化の研究に取り組む一方、飽くなき探究心で広範な分野にわたる執筆活動を展開している。著書は『律令太政官制の研究』(吉川弘文館)など専門書のほか、『国境の日本史』(文藝春秋)、『歴史書「古事記」全訳』『古事記 日本書紀を知る事典』(共に東京堂出版)、『古事記と日本書紀 どうして違うのか』(KAWADE夢文庫)など330冊以上(一部、監修)。近著に『大論争 日本人の起源』(共著、宝島社新書)、『古墳解読 古代史の謎に迫る』『神社に隠された大和朝廷統一の秘密』『知れば驚く 神社の名前の謎』(以上、河出書房新社)、『大人の学び直し 正しく読む古事記』(エムディエヌコーポレーション)。