天皇のはじまりは卑弥呼?南方?
日本人は三段階でやってきた!?
遺伝学、人類学、考古学、歴史学から分析する!
水谷千秋(堺女子短期大学教授)
藤尾慎一郎(国立歴史民俗博物館研究部教授)
上峯篤史(南山大学准教授)
長崎潤一(早稲田大学教授)
岡村道雄(縄文遺跡群世界遺産登録推進専門家委員会委員)
家村和幸(兵法研究家)
日本文化の源流発掘
◆ゲノムデータから探る日本人のルーツ
◆身体史観で読み解く、日本列島人はどこから来たのか
◆日本の起源たる縄文人はどのように作られたのか
◆弥生時代に現代日本人のDNAは作られた!
◆日本書紀、古事記から読み解く日本人のルーツ
◆卑弥呼は大王であった!? 古代日本の王権 ほか
日本人はどこから来たのか?
日本文化の源流は? 天皇のはじまりは? 大陸からの影響は? 日本人として、ぜひ解明しておきたい問題だが、近年、日本人の起源が、最近のさまざまな発掘技術や、DNA分析、年代解析の飛躍的発展によって、よりはっきりしてきた。それによって、いままで信じられてきたことや、逆に否定されてきたことが、実は間違いだったことも判明している。本書では最新の研究成果に基づき、日本人の起源について、各ジャンルの専門家が学際的に論じている。遺伝学、人類学、考古学、歴史学(文献学)等々、第一線級の最新「日本人の起源」論が登場!
斎藤 成也(さいとう なるや) プロフィール
1957年、福井県生まれ。国立遺伝学研究所集団遺伝研究室教授。1979年東京大学理学部生物学科卒、1981年東京大学理学修士、1986年テキサス大学ヒューストン校生物医科学大学院終了(Ph.D.)。東京大学理学部助手、国立遺伝学研究所進化遺伝研究部門助教授を経て、2002年より現職。総合研究大学院大学遺伝学専攻と東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻の教授を兼任。2019年10月から、クロスアポイントメント制度により琉球大学医学部先端医学センター特命教授も兼ねる。専門は人類進化学、ゲノム進化学。主な著書に『日本列島人の歴史』(岩波ジュニア新書、2015)、『核DNA解析でたどる日本人の源流』(河出書房新社、2017)。監修に『別冊宝島2403 DNAでわかった日本人のルーツ』(別冊宝島)など。
片山 一道(かたやま かずみち) プロフィール
人類学者(専門:身体人類学・骨考古学)。京都大学名誉教授。理学博士。広島生まれ。京都大学理学研究科・修士修了。京都大学理学部助教授、京都大学霊長類研究所教授、京都大学理学研究科教授を歴任。2009年定年退任。主な著作に、『古人骨は語る 骨考古学ことはじめ』(KADOKAWAソフィア文庫)、『ポリネシア 海と空のはざまで』(東京大学出版会)、『考える足』(日本経済新聞社)、『古人骨は生きている』(KADOKAWA角川選書)、『海のモンゴロイド ポリネシア人の祖先をもとめて』(吉川弘文館、歴史文化ライブラリー)、『縄文人と「弥生人」』(昭和堂)、『骨考古学と身体史観』(敬文舎)、『骨が語る日本人の歴史』(ちくま新書)、『身体が語る人間の歴史』(ちくまプリマー新書)、『ポリネシア海道記 不思議をめぐる人類学の旅』(臨川書店)など。
武光 誠(たけみつ まこと) プロフィール
1950年、山口県生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。同大学大学院博士課程修了。文学博士。2019年3月に明治学院大学教授を定年で退職。専攻は日本古代史、歴史哲学。比較文化的視点を用いた幅広い観点から日本の思想文化の研究に取り組む一方、飽くなき探究心で広範な分野にわたる執筆活動を展開している。著書に『律令太政官制の研究』『日本古代国家と律令制』(ともに吉川弘文館)など専門書のほか、『歴史書「古事記」全訳』『古事記・日本書紀を知る事典』(ともに東京堂出版)、『古事記と日本書紀 どうして違うのか』(河出書房新社)など多数。近著に『図説 ここが知りたかった! 神道』(青春出版社)、『一冊でわかる神道と日本神話 「わが国の起こり」「日本人の心の原点」を読み解く』(河出書房新社)などがある。
関野 吉晴(せきの よしはる) プロフィール
1949年、東京都墨田区生まれ。武蔵野美術大学名誉教授(文化人類学)。一橋大学在学中に探検部を創設し、1971年アマゾン全域踏査隊長としてアマゾン川全域を下る。その後25年間に32回、通算10年間以上にわたって、アマゾン川源流や中央アンデス、パタゴニア、アタカマ高地、ギアナ高地など、南米への旅を重ねる。1993年からは、アフリカに誕生した人類が拡散した道のりを逆方向に辿る「グレートジャーニー」をはじめ、2002年にゴールした。著書に『グレートジャーニー探検記』(徳間書店)、『海のグレートジャーニーと若者たち──四七〇〇キロの気づきの旅』(武蔵野美術大学出版局)など多数。